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『戦場の素顔』著者がオススメするウェリントン本と南北戦争本

 ようやく『大いなる聖戦』を読み終わりまして、『戦場の素顔』を読み始めました。

『第二次世界大戦全史 大いなる聖戦(上・下)』を買いました (2018/10/17)
『戦場の素顔』他を買いました (2018/09/25)

 『大いなる聖戦』については、またいくらか書こうと思っています。


 で、『戦場の素顔』の方なんですが、最初の章の中の「軍事史のどこがいけないか」という段で、著者(ジョン・キーガン)が絶賛している?本がありまして、参考に紹介してみたいと思います。


 1つ目はウェリントン本で、こうありました。

 ……このアプローチ【将帥たちとその将帥術の研究】は時としてめざましい成果を生み出すことがある。
 たとえば、現代のアメリカ人歴史家ジャック・ウェラー[Jac Weller]のウェリントン三部作、インド編、半島戦争編、ワーテルロー編は、ウェリントンその人についての力強い人物造形のセンスと、19世紀の戦争営為(ウォーフェア)のありようについて、将帥から一兵卒にいたるあらゆるレベルにおける、奥深い、人情味のある理解によって裏づけられている。
『戦場の素顔』P24





 どうも書かれた順番は半島戦争(1962年)、ワーテルロー(1967年)、インド(1972年)のようです。インド編と半島戦争編はKindleで140円で買えるようです。

 ワーテルロー編の書評を読んでみると、ウェリントンの力量に焦点を当てているものの、偏った見方ではない、という感じでした。ワーテルロー編は個人的に興味はあるのですが、積ん読洋書が多すぎるので、積ん読量が減ったら購入を考えるということで……(^_^;



 もう一冊はこれ。

 同様に戦略ドクトリンの歴史も、いくつかのめざましい例外をのぞいて - ジェイ・リュヴァース[Luvaas]『アメリカ南北戦争の軍事的遺産』はその輝かしい例のひとつだ - 思想史につきものの弱点が著しく露呈している。つまり、思考と実践とのあいだの因果関係を立証できていないのである。
『戦場の素顔』P27





 内容としては、南北戦争によるヨーロッパにおける軍事思想への影響という本のようで、南北戦争ファンが買うべきというよりは軍事思想ファンが買うべき本……?



 あと、ハンス・デルブリュックという軍事史家に関する記述があって興味を惹きました。

 ハンス・デルブリュックは19世紀ドイツで活動した偉大な草分けの軍事史家だが、昔から言い伝えられた軍事作戦の叙述の多くが、単に学識ある人が現場検証しただけでまったくのナンセンスだと判明することがありうることを示した。
『戦場の素顔』P35


 日本語版Wikipedia「ハンス・デルブリュック」もあって、その中で「彼の説では、諸蛮族に対するローマ軍の優位性は規律や高度な戦術よりも、むしろ兵站上の支援にあったとしている。つまりローマ軍は非常に大きな軍を戦場に送り維持することができたが、これが諸蛮族にはまねできなかったというのである。 」とあったのが個人的に非常に興味深かったです。

 ハンス・デルブリュックには『伯爵グナイゼナウ元帥の生涯』という著作があるらしいのですが、英訳本はないようで、それじゃ読むのは無理ですね……(>_<)




 ところで『戦場の素顔』の著者ジョン・キーガンの著作の和訳一覧(Amazon)ですが、その中に英語版を買って良く参照していた『WHO WAS WHO in World War II』の和訳版『第二次世界大戦人名事典』があるのを見つけて驚愕しました。和訳本があったとは知らなかった……orz



 英語版があるから和訳版は買わないべきかどうか一瞬躊躇したものの、日本語ですらすら読める利便性には抗しきれず、ポチりました(^_^; 余ることになる英語版はどうしましょうか……。この本、人物写真集としても素晴らしいので、写真を切り抜いてゲーム部屋に飾り付けましょうかね(おい)。



 またまたところで、この『WHO WAS WHO in World War II』にしても『WHO WAS WHO IN THE SECOND WORLD WAR』にしても、人物事典でのHで始まる人物名の並び方について嘆息することが一つ。

 今、ヒトラー、ヒムラーに次ぐナチス第三の権力を持っていたトリスタン・ハイドリヒの暗殺を扱った『ナチス第三の男』という映画が公開されています。



 このハイドリヒはユダヤ人ホロコーストの責任者・推進者で、非常に悪名高かったのですが、そのハイドリヒから順番に、人名事典上では……

Heydrich(ハイドリヒ)
Himmler(ヒムラー)
Hirohito(ヒロヒト)
Hitler(ヒトラー)

 となってまして、「この並びは昭和天皇への印象が悪すぎるだろう……」と……(T_T)


 ハイドリヒについて私が最初に知ったのは『第二次世界大戦紳士録』という本からで、この本も個人的に超オススメです。




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 ウォーゲームの中でも、OCS(Operational Combat Series)だけをひたすらプレイしたり、関係情報を集積したりしてます。また、ナポレオン時代のプロイセンと、あと若干イギリス軍関係を調べたり。自宅(尼崎会)でOCSを置きっぱなしプレイがメインになってますが、時々はゲームクラブのミドルアース大阪などに行ったりも。

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