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OCS『Sicily II』ユニットで見るP-51マスタングの初期型急降下爆撃機A-36

 先日、古本屋で第二次世界大戦ブックスの『P51ムスタング』を発見して購入し、読み始めてみたんですが……。





 マスタングは最初、エンジン(アリソンエンジン)の問題で高高度での性能が悪く、低空偵察や地上支援で使用されたそうです。

 しかもアメリカ軍の1942年分の新戦闘機向けの予算が使い果たされてしまったため、余裕があった爆撃機向けの予算枠で使用するために急降下爆撃機として改造されたA-36が開発され、これがシチリア島戦役で大活躍したとのことでした。

 P51マスタングといえば「第二次世界大戦最強の戦闘機」(『Beyond the Rhine』で6-4で、他に6の空戦力を持つのは後期のフォッケウルフの一部のみ)という印象が強かったので、初期から戦闘機として使用されたわけではないことや、シチリアでは急降下爆撃機として使用されたというのはびっくりしました。


日本語版Wikipedia「A-36 (航空機)」



 で、OCS『Sicily II』の航空機ユニットを見てみましたら……。

unit00369.jpg

 下段のアメリカ軍ユニットの右上にあるのがA-36です。4-10(空戦力4、爆撃力10)の性能は凄いです。

 実はOCSではこういう「空戦もできる、爆撃力もある」という戦闘爆撃機はルール上では戦闘機タイプに分類されている等のため、けっこう融通が効くようになっていて便利です。

 というのは、戦闘機タイプ以外は「基地移動(航空基地から航空基地へ移動だけする任務)」しただけでも非活動状態にならなければならないので、「出発した航空基地から10ヘクス以内の爆撃任務ならば爆撃コラムが1シフト有利になる」という特典を使用するために爆撃機タイプを前線に移動させると、それだけで非活動状態になってしまいます。つまり1シフト有利を使用できるのは1ターン後からです。

 ところが戦闘爆撃機は基地移動しても非活動状態にならないので(ただし同一フェイズ中に2つの任務はできない)、例えば「移動フェイズ中に前線の航空基地に基地移動して、突破フェイズ中に1シフト有利な状態で爆撃する」というようなことが可能です。あるいは、「移動フェイズ中に前線の航空基地に基地移動して、そこで警戒空域を10ヘクス以内に発生させ、リアクションフェイズにおける敵の爆撃などを迎撃する」ということも可能なわけです。この融通性の高さから、史実では大して活躍できなかったとされるBf.110(3-3)なんかもけっこう便利に使用できます。

 また、敵の警戒空域の戦闘機が大して強くない(例えば空戦力が3とか2程度)なら、4-10で爆撃に行って、敵戦闘機が迎撃しに来ても空戦で勝ってそのまま爆撃するということも見込めます。


 A-36は実戦でかなり活躍したようです。エンジンの回転音が小さくてドイツ軍から「ささやく死」と呼ばれた(『P51ムスタング』P43)という話もあれば、急降下ブレーキでほぼ90度の角度で急降下する時の音はものすごかったらしく、「スクリーミング・ヘルダイバー(金切り声をあげる地獄の急降下爆撃機)」と呼ばれた(Wikipedia)という話もありました。

 シチリア島では、ドイツ軍に反感を持っていたシチリア島民がA-36に対して……

 島民たちは、超低空で地上をかすめるA36Aにたいして、カムフラージュされている敵の位置を、身ぶりでおしえてくれたものである。そこをねらって攻撃をかけて、彼らは大きな戦果をあげることができた。
『P51ムスタング』P42





 A-36の愛称は、公式には「アパッチ」とされていたもののほとんど広まらず、パイロット達は「インベーダー」と呼んだらしいですがこれも世間には広まらず、結局のところA-36も含めて「マスタング」と呼ばれることが多い……らしいです。が、知らないままであったならば『Sicily II』をプレイ中にA-36のユニットを見て「これ結構使えるな」とも思いつつも、どういう機体であったのか調べるところまでは実際いってませんでしたから、こういう細かい史実が知れるきっかけになる、ある程度詳しい本というのは面白いと思いますし、またそういう細かい史実が実際にユニットで確かめられ、しかも運用のできるOCSは素晴らしいなぁと思います。


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No title

おつかれさまです

そーだったんですか、P-51とA-36はそういう関係だったのですね。
とってもびっくり!!

いつも、色々な記事を読ませていただいております。
ためになります。

でも、読むたびにOCSがやりたくなって困ってしまいます(^_^;)

いつか、尼崎会にお邪魔したいです。
社交辞令ではありませんよ。
気持ちは本気なんですが、なかなか・・・タイミングが・・・

いつも、遠い九州から応援しています。

それでは

No title

 こちらからも九州に行きたいところなんですが、やはりなかなかタイミングが難しいですね~(^_^;

 お互いOCSを楽しんで、いつか一緒にプレイできればなぁと思います(*^_^*)
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プロフィール

DSSSM(松浦豊)

Author:DSSSM(松浦豊)
 ウォーゲームの中でも、OCS(Operational Combat Series)だけをひたすらプレイしたり、関係情報を集積したりしてます。また、ナポレオン時代のプロイセンと、あと若干イギリス軍関係を調べたり。自宅(尼崎会)でOCSを置きっぱなしプレイがメインになってますが、時々はゲームクラブのミドルアース大阪などに行ったりも。

 尼崎会では、OCSに興味のある方を常時募集しております。OCS初心者の方にも分かりやすい、やりやすいところからお教えいたします! 見学だけ等も大歓迎です。ブログのコメント等で、気軽にご連絡下さい(*^_^*)

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