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OCSv4.3について、これまでのバージョンからの変更点

 『Smolensk:Barbarossa Derailed』に同梱の新しいバージョンOCSv4.3について和訳作業をしてまして、とりあえずオプションルールの直前まで作業が行きました(つまり通常のルールの部分は一応全部見ました)。

 v4.3における変更点(v4.2からの)については、『Smolensk:Barbarossa Derailed』の枢軸軍用の補助シートの裏にまとめられていたのですが、今回v4.3を総ざらえで見た感じでは、確かにシートにまとめられていた部分(v4.3上で√のマークが付いている箇所)くらいが変更点で、他にはとりたてて変更点がなかったような気がします(気がするだけで、見逃している可能性も大いにありますが)。


 興味のある方々のために、いったんまとめる試みをしてみます(ただし、ミスとか誤解釈とかをしている可能性も付きまといますので、気がつかれたらご指摘いただければ)。


 まず、√が付けられている部分について(補助シートに書かれているのと一緒です)

6.2dと9.3b OCSではヘクスの地形について、「ほんの少しはみ出しているように見える地形でも有効である」ということになっているのですが、v4.3で「都市と村に関してはその例外とする(つまり、ほんの少しはみ出しているだけだったら、そこは都市や村ではない)」ということになりました。

9.12 これまでは「ジグザグに退却はできません」と規定されていたのですが、「ジグザグに退却してもよい」ということになりました。

9.12f 「戦闘開始時に敵のいたヘクスには退却できない」と規定されました。

13.3h 鉄道線の支配について。これは昔のOCSでは「鉄道線を戦闘ユニットで踏んでいく」という作業が必要であったらしいのですが、v4.1とかで「敵戦闘ユニットがいなければ使用できる」に変更されていました。ただこれだと、同じ降車可能ヘクスを両陣営が使えるというおかしなことが起こるような気がしてはいました。それが理由でしょうか、v4.3では「戦闘ユニットで踏む」+「前線の場所から常識的に判断する」に変更されました。

14.5 戦闘機による迎撃について。これはv4.1aからv4.2に変わった時に、「迎撃に成功した戦闘機は活動状態のままではあるけども、同じフェイズ中にもう迎撃はできないよ」と変更されていたらしいのですが(知りませんでした(^_^;)、v4.1aと同じ「迎撃で勝っている限り何度でも迎撃できる」に戻されたらしいです。

18.1c 上陸用舟艇が河口ヘクスにも入れることになりました。しかも、どんな河口ヘクスにでも入れる(陸地で完全に海から隔離されているように見えても)のだそうです。もちろんワープができるわけではないでしょうから、その河口ヘクスの隣のヘクスまでは普通に全海ヘクスとか海岸ヘクスを移動してきて、それで隣の河口ヘクスへ、間のヘクスサイドが全部陸地になっていても、入れる、ということなのでしょう。

18.5g 戦闘ユニット1個だけを荷降ろしするならば港湾能力を超過できる、の件が、揚陸(ALT)においてもそうであることが明確にされました。つまりは、(海上輸送ではなく)上陸用舟艇に積んだ状態で港湾に来ましたよ~、でも1個だけなら港湾能力を超えていても荷降ろしできるし、海上輸送でこのターンここの港湾能力使わないから、荷降ろししちゃえ~、となったら、その時には揚陸結果表でダイスを振らなくてもいいから、損害出る気遣いはないよね、ということだと思われます。

18.5h 揚陸した後、ユニットは半分の移動力で移動できるのですが、DUKWが輸送ユニットに変換されたものに関しては「半分」じゃなくて、「(DUKWにおける移動ルールである)それまでに使った移動力の残り(の割合分)」が使える、ということが明確にされたっぽいです。つまり、DUKWに関しては「揚陸」のルールより「DUKW」のルールの方が強いということが明確にされたということでしょうか。

19.0d 港湾を修復できるのは移動フェイズ中のみであるということが明確にされました。





 次に、統合エラッタに載っているv4.3の明確化&エラッタ(2018/7/1)からも。ただこれは、「変更」というよりは「今までもそうだったのだけど、明確化しました」ということなのかとも思われますが。


10.0c 航空ユニットのみが航空阻止のための砲爆撃を実行できます(砲兵や艦船ユニットは実行できません)。
 ↑
 我々のプレイでは航空阻止(鉄道妨害)は航空ユニットばかりでやっていた気はするのですが、しかし砲兵でやろうとしたことがあったのかなぁ……。でも砲兵でやるとなるとSPがかかるし、砲兵の砲爆撃力が高すぎるしで、現実的ではなかったような気もします。


12.5c(B) 独立ユニットが移動のためのこの「フリーの燃料」を得るためには、フェイズ毎に【訳注:給油状態マーカーを載せた司令部の】支給範囲内にいるのでなければなりません。また、12.3b(D)のため、そもそも給油状態マーカーを載せる時に消費するSPは、その司令部が直接受給の形でSPを使ったのでなければなりません。
 ↑
 前半部分に関しては過去に論争してまして、「まあそうなのだろうなぁ」ということにはなっていたのですが、後半部分に関しては意識してなかったような気がします。尤も、「司令部Aが司令部Bに支給して、司令部Bが支給範囲内に支給する」はアウトだという規定から考えれば、当たり前ではあります。実際、給油状態マーカーを載せる時点ではこれはやってないでしょうから基本的には大丈夫だったと思いますが、しかし「給油状態マーカーを載せる時点では独立ユニットに燃料入れ(られ)ないけど、その後の突破フェイズに燃料入れるためだけに、今この司令部Bに、司令部Aから1SP払うよ」ということは考えられなくはなかったかもですね。





 さらに、「変更点」というほどではないのだけども、個人的に「おおっ」と思った部分や、良く分からない部分。

12.5c 燃料を入れる方式に名前が付けられていました。曰く、「フォーメーション方式」「司令部方式」「個別ユニット方式」。今までは「複数ユニットフォーメーション毎に1SP」とかって言っていた(言ってなかったような気もしますが(^_^;)ので、分かりやすくなったような気はします。

13.3d 鉄道末端マーカーの話の箇所で、「(The flip-sides are marked Wrong Gauge to help mark complex junctions.)」という括弧内の文章が出てきます。誤読かもしれませんが、大略「(鉄道末端マーカーの)裏面は、複雑な分岐点で、変換されていない(ドイツ軍側のゲージではない)ことを表すために使用できます。」という意味かなと。しかし、鉄道末端マーカーの裏面は通常、全部が航空阻止(鉄道妨害)マーカーであって、そんな使用法はできないように思われるのです。

 ただ、OCS『Smolensk:Barbarossa Derailed』到着しました (2018/07/12)でも書いていましたが、『Smolensk:Barbarossa Derailed』のシート3に付いている鉄道末端マーカーの半分は、裏面が「鉄道+禁止マーク」になっています。

unit00250.jpg

 もしかしたらこれが、「鉄道線がドイツ軍ゲージではないですよ」を示すマーカーなのでしょうか?(鉄道末端マーカーは、「ここまでがドイツ軍のゲージです」という使い方をするように指示がされているので) 『Smolensk:Barbarossa Derailed』に同梱されている汎用マーカーシートのバージョンは「OCSv4.2 Markers」となっていて、鉄道末端マーカーの裏面はすべて航空阻止(鉄道妨害)マーカーですが、将来的に「OCSv4.3 Markers」が同梱されるようになったら、鉄道末端マーカーの一部は裏面が「鉄道+禁止マーク」にされるのだとか……?


20.0 分遣連隊 の項に、太字で「“機甲”あるいは“機械化”(3.2a)の複数ステップユニットは分遣連隊を分派あるいは吸収することができません。“その他”タイプのユニットだけがそれらを行えます。」とありました(√はなし)。

 私はこれを見て「ええっ、そうなの?!」とびっくりしました。それができないとは思ってなかったので。

 たとえば、↓こんなユニットが『Guderian's Blitzkrieg II』には入っています。

unit00251.jpg

 兵科マークが赤色で塗られているのは機械化タイプの歩兵師団です。こいつらは平地で攻撃する時には戦闘力が2倍(あるいは1.5倍)になるのですごいのですが、これらが分遣連隊を出せないのだとは認識してませんでした。

 『Smolensk:Barbarossa Derailed』にもそういう歩兵師団、のみならず、複数ステップを持った戦車師団が大量に入っています。

unit00253.jpg

 ソ連軍が分遣連隊を出すためには、元のユニットのARが2以上でないとそもそも分遣連隊ユニットがないので、ダメですが、ステップを持っていてARが2以上なら分遣連隊が出せると思ってしまうところでした。

 『Smolensk:Barbarossa Derailed』のユニットを見ていてさらに気付いたのが、ステップ数(兵科マークの左側の黄色い○の中の数字)が①と書かれているユニットがあること。上の画像の左上の方とか、あるいは騎兵師団なんかがそうです。

unit00254.jpg

 しかし、今まではステップが1しかないユニットに①が付けられていたことなどなく、②以上のユニットにしか付いてなかったように思います。

 ↓『GBII』でもやはり騎兵師団に付いていません。

unit00252.jpg


 しかし見ていると、『Smolensk:Barbarossa Derailed』では師団規模のユニットには必ずこの数字が付けられるようになっていることから考えて、師団規模のユニットには必ず付けるようにしようということになったのかもしれません。




 ……という感じです。

 v4.3は、言い換えや順番の入れ替えは大量にあり、また分かりやすくもなって改善された感もありましたが、実質的なルールの変更点がそんなに多かったわけではなかったのに全ての文章を見直して和訳改訂作業をやるのは、目新しいことがなくて脳がマンネリを感じていたのか、作業中眠くてすぐ気が散ってしょうがなかったです(^_^;(先日読んでいた『脳はなにかと言い訳する』の中に、脳にはマンネリが非常によくないらしい、とあって、「なるほど」と思いました)

 ただこの後、オプションルールやハウスルールが出てきて、それらは(v4.2のを見ていた感じでも)結構面白そうなものがいっぱいあったので、そちらはマンネリにならずに楽しく作業ができるのではないかと思っています。


 あと、v4.3の和訳ルールを作るにあたって、訳語も色々改善しようと思ってます。非公式エラッタも含めて、「OCSの物置2」の中の「v4.3について」にまとめてあります。

 訳語変更は、以下の感じで考えて作業してます。

・「鉄道妨害」(Trainbusting)は「航空阻止」に。
・「弾薬」(Internal Stocks)は「内部備蓄」に。「弾薬減少」(Low Internal Stocks)は「備蓄減少」に。「弾薬欠乏」(Exhausted Internal Stocks)は「備蓄欠乏」に。
・「収容力」(Port Capacity)は「港湾能力」に。
・「鉄道修理」(Rail Repair)は「鉄道工兵」に。
・「パラシュート」(Parachute)は「空挺」に。
・「鉄道終点」(Railhead)は「鉄道末端」に。
・エクステンダーの「崩壊」(Collapse)は「解散」に。
・「盤上補給」(On-map supply)は「マップ上の補給カウンター」に。
・「汎用的な補給集積所」(Generic Supply Dumps)は「補給集積所マーカー」に。
・「燃料マーカー」(Fuel Marker)は「給油状態マーカー」に。
・「補給ポイントからの一般補給」(eat off the map)は「補給ポイントによる一般補給」に。
・「全滅ユニットボックス」(Dead Pile)は「デッドパイル」に。
・「積み荷」(Cargo)は「積載物」に。
・「積載状態」(Full)は「満載状態」に(「積載状態」という用語だと1Tだけを積んでいるのかもしれないので、それがFull状態を示している限りは「満載状態」と表記することにするということ)
・分遣連隊の「統合」(absorb)は「吸収」に(「統合」では13.9 Unit Consolidationの「統合」と区別が付かないため)


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No title

20.0
OCS4.1aでは「複数ステップを有する歩兵師団」となっていたのがOCS4.2で修正されたようですね。
分遣連隊を機械化や戦車ユニットに編入できてしまうと、歩兵師団から連隊を引き抜いて戦車(機械化)師団を補充することが可能になってしまうので、それを禁止するためだと考えます。

OCS4.1aでは(3,.2f)「独立ユニットとは複数ユニットフォーメーション所属でなく、師団規模でもない」と定義されていたのがOCS4.2および4.3では「複数ユニットフォーメーション所属でなく、複数ステップを有してもいない」に変更されました。
そして「複数ステップユニット」の定義が「RE値を有すること」と明確化されたので、1ステップの師団にもREが記載されたのだと思います。

ツイッターでも話題になりましたが、これは選択ルール2.13を適用する場合に重要となるかと思います。

補給集積所については、OCS4.3の選択ルール21.10で「Supply Caches」という用語も登場したので、注意が必要な気もします。

以上、ご参考までに。

No title

>satoさん

 歩兵師団から分遣連隊を引き抜いて戦車師団や機械化師団を補充することができてしまうというのは、なるほどでした。思いついてもいませんでした(^_^;

 ありがとうございます~。
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DSSSM(松浦豊)

Author:DSSSM(松浦豊)
 ゲームをしないウォーゲーマー……でしたが、最近はOCSだけはひたすらプレイしたり情報を集積したりしてます。また、ナポレオン時代のプロイセンと、あと若干イギリス軍関係を調べたり。自宅(尼崎会)でOCSを置きっぱなしプレイがメインになりつつありますが、時々はゲームクラブのミドルアース大阪などに行ったりも。

 尼崎会では、OCSに興味のある方を常時募集しております。OCS初心者の方にも分かりやすい、やりやすいところからお教えいたします! 見学だけ等も大歓迎です。ブログのコメント等で、気軽にご連絡下さい(*^_^*)

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