「後方に充分な作戦予備が用意されてこそ初めて……」

 北アフリカ戦の資料収集を継続中です。

 で、『「砂漠の狐」回想録』から収集作業をしているのですが、その中に、OCSにおける予備の重要性を裏書きするような言葉に出会いました。

 これまでの数週間、歩兵部隊の補充がのろのろと、雨だれのように戦線に到着しつつあった。各部隊の尋常でないほどの人的損害はいまや、緩慢ではあったけれども、埋め合わせられていたのだ。が、あいにく、補充兵の一部は熱帯で勤務可能な人員ではなかった。第164歩兵師団の一部はクレタ島から空輸されたのだが、重火器と車両は運ばれてこなかった。きわだった印象を与えてくるイタリア軍空挺師団隷下のいくつかの部隊も、戦線に到着した。前線部隊は熱心に働き、防御線の強化を進めた。しかしながら、戦線後方に充分な作戦予備が用意されてこそ初めて、いかなる脅威をも排除したとみなし得るのである。
『「砂漠の狐」回想録』P221




 いまだにOCSをプレイしていて、作戦予備を置いていることが少ないバキッ!!☆/(x_x)ような気がする私ですが、しかし作戦予備が後方に置いてあると安心度が違うよな……というのは最近のプレイでも感じているところです。『Guderian's Blitzkrieg II』は機械化部隊の数が多いんですが、全部を動かせるだけのSPがないので、いくつかは後方で予備モードにして置いておくしかないので、それでそうなっているに過ぎない(もしSPがあれば、どうせ全部前線に送ってしまうんでしょ?)という気もしますが……(^_^;


 ところで、このロンメルの回想録は、今までに『ドキュメント ロンメル戦記』、『ロンメル語録』でも抄訳がされていて、この段落を見比べてみると、その差異が若干興味深かったです。『ロンメル語録』はやや抄訳の度合いが大きめ?

 このころ、緩慢ながら補充のための歩兵部隊が数週間にわたり少しずつ到着しつつあり、わが各部隊の中にあいていた大きな穴を逐次埋めてはいたが、遺憾ながらその全部が熱帯の戦闘に適した部隊ではなかった。第164歩兵師団の諸隊がクレタ島から空輸されてきたが、重火器も車両も持ってきていなかった。イタリア軍空挺師団の数個部隊 - 外見はすばらしい部隊であった - も第一線に到着した。
 軍が必死になってその戦線強化を急いでいるときに、与えられたのはこれがすべてであった。これらの部隊の到着によって状況が幾分改善されたとはいえ、第一線後方に十分な予備隊を持てるようになるまでは、目前に迫っている危機が去ったものと考えることはできなかった。
『ドキュメント ロンメル戦記』P284



 補充兵はここ数週間の間に少しずつ戦線に到着し、下士官や兵のレベルの大幅な欠員は次第に埋められてきていた。第164軽師団の一部補充兵力はクレタ島から航空機で送り込まれてきたが、重火器も輸送車両も持って来られなかった。前線に到着したイタリア軍の補充兵の中には降下兵も含まれていた。その一方で我が軍は防衛戦を強化する作業を急いで行っていた。だがこうした事態の改善にもかかわらず、第一線の後方に作戦可能な予備兵力を控置できるようになるまでは危険が去ったとは言えなかった。
『ロンメル語録』P251










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DSSSM(松浦豊)

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 ゲームをしないウォーゲーマー……でしたが、最近はOCSだけはひたすらプレイしたり情報を集積したりしてます。また、ナポレオン時代のプロイセンと、あと若干イギリス軍関係を調べたり。自宅(尼崎会)でOCSを置きっぱなしプレイがメインになりつつありますが、時々はゲームクラブのミドルアース大阪などに行ったりも。

 尼崎会では、OCSに興味のある方を常時募集しております。OCS初心者の方にも分かりやすい、やりやすいところからお教えいたします! 見学だけ等も大歓迎です。ブログのコメント等で、気軽にご連絡下さい(*^_^*)

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