OCSユニットで見る「軽師団」→「猟兵師団」?

 『「砂漠の狐」回想録』を読み始めたところ、すぐ最初のところに以下のような説明書きがありました。

 ……軽師団 〔Leichte Division. 自動車化歩兵師団と装甲師団の中間に位置する、やや戦車を強化された編制。歩兵師団の一種が、同じ名称を与えられたこともある。後者は、のちに「猟兵師団 Jäger Division」と改称された
『「砂漠の狐」回想録』P25,6



 前段部分は、北アフリカで言うならば第5軽師団(のちの第21装甲師団)のことで、ポーランド戦の時には他に色々その種の軽師団があったようですがポーランド戦はよく知りません(^_^;

 後段部分(青色にしたところ)が今回興味を持ったところで、「のちに猟兵師団と改称された」と。


 実は猟兵師団がOCS『Case Blue』に複数出てきていて、「これはいったいどういう部隊なのだろう?」と疑問に思っていたのです!

 ↓『Case Blue』の猟兵師団(兵科マークに「Jg」とあるもの)。

unit00124.jpg

 比較のために他の歩兵師団も一緒に挙げましたが、マップ上で一番よく見るのは「20-4-3」の歩兵師団です。稀にしか見ませんが、ARが5、3、2のやつもいますね。「Trng」とあるのは「Training」の略で、「訓練」ということでしょうか。山岳歩兵師団はAR5で強いです。


 「軽師団」→「猟兵師団」について、他に調べてみたところ、以下のような記述が見つかりました。

 いくつかの歩兵師団が、「軽歩兵師団」として1940年後半に、あるいは1941年後半には「軽師団」として編成された。これらの部隊は起伏の多い地形、特に南西ヨーロッパでの作戦のために編成されたものであった。その下の歩兵連隊は猟兵連隊と呼ばれ、1942年には、軽師団と軽歩兵師団は猟兵師団と名称を変更された。
英語版Wikipedia「Jager (infantry)」


 ドイツ軍の猟兵師団は、標準的な歩兵師団よりも小規模な、困難な地形用に編成されたものだった。猟兵師団は山岳師団よりも重装備ではあったが、通常の歩兵師団ほどではなかった。戦争の初期には、山岳と平原の間の、荒れ地や丘陵地帯、それに市街地などで戦う師団として使用された。猟兵(ドイツ語で「狩人」を意味する)は、高い訓練度と、優れた連携、それに弱くはない砲兵支援力によって信頼を得ていた。
英語版Wikipedia「100th Jager Division (Wehrmacht)」



 

 ↓『DAK-II』の第90軽師団と第164軽師団のユニット。

unit00125.jpg

 兵科マークの左側の部隊番号が同一のユニットが複数あることに注意して下さい。これらが時期によって置き換えられるので、一度には写真のユニットの一部のみが存在することになります。しかしそれでも、『Case Blue』の猟兵師団より合計戦力値は大きめになりそうな気がします。装甲師団ユニットでも、『DAK-II』は他のOCSゲームよりも合計戦力値が多くなる(というか特殊な部隊が含まれていることが多い)ような気がします。



 ↓『Tunisia II』の第90軽師団、第164軽師団、第999軽師団のユニット。

unit00126.jpg

 こちらは時期による置き換えはなしですが、それぞれの軽師団の中身は結構異なる……?


 「軽師団」→「猟兵師団」への名称変更という話ですが、1942年にされたという話ですが、チュニジア戦の終了は1943年5月13日で、それまでに北アフリカの軽師団が猟兵師団へと名称変更されたという話は聞かないような気がしますから、「軽師団」→「猟兵師団」という話はあくまで南西ヨーロッパ(東部戦線の南方軍集団?)の話なのかも?

 『Case Blue』は1942年5月から始まりますが、その時点ですでに「軽師団」→「猟兵師団」となっていたのかどうかは分からないのですが、ゲーム上ではすべて「猟兵師団」となっています。

 ヨーロッパでの軽師団/猟兵師団が先ほどの引用のような性質なものだとして、じゃあ北アフリカの軽師団はどういう性質のものなのか、検索で探してみたところ、例えば『Regio Esercito:The Italian Royal Army in Mussolini's Wars, 1935-1943』の以下のような記述が……。

注記:ドイツ軍の軽師団には、様々なタイプがあった。北アフリカでは、第90軽師団は3個自動車化歩兵連隊より構成されていたが、第164軽師団は3個装甲擲弾兵連隊より成っていた。第5軽師団は装甲師団に似た構成であり、後に第21装甲師団に改編された。
『Regio Esercito:The Italian Royal Army in Mussolini's Wars, 1935-1943』P212



 「様々」……うーむ、まあ確かに。しかし編制については、OCSのものとは合致してないような。


 他に、"The German Light Division" from Tactical and Technical Trendsというサイトがあって、そこで東部戦線の軽師団とリビアにおける軽師団などが研究されていたりするのですが、私は部隊の性質について知りたいのですが編制の話が主で、しかも戦時中のアメリカ陸軍省による研究で正確さについては保証しないとかって注意書きもあり、記事的には「実験的な2個連隊編制らしい」ってな内容のようなのですが、なんか他の記事とかと内容が合わないので、あんまり信用できないのかなぁ……と思いました。ただ、以下の記述は私としては若干興味深かったです。

 軽師団は、1941年の夏のロシア戦線で最初に実戦への参加が報告された。フォン・ライヒェナウの第6軍と第17軍は攻撃の先鋒として軽師団を何度も使用していた。これら2つの軍のどちらか一方の先鋒が軽師団のみで構成されていたこともあった。この使用法から考慮するに、軽師団は実験的なものであり、それを主に担当する指揮官に委ねられていたことはほとんど疑いない。








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DSSSM(松浦豊)

Author:DSSSM(松浦豊)
 ゲームをしないウォーゲーマー……でしたが、最近はOCSだけはひたすらプレイしたり情報を集積したりしてます。また、ナポレオン時代のプロイセンと、あと若干イギリス軍関係を調べたり。自宅(尼崎会)でOCSを置きっぱなしプレイがメインになりつつありますが、時々はゲームクラブのミドルアース大阪などに行ったりも。

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