「歴史議論とは反証可能でなければならない」

 先日、本屋で『こうして歴史問題は捏造される』という本を見つけて、面白そうだと思って買ってきました。





 第1章が「歴史議論とは反証可能でなければならない」となっていて、私が20代の頃から激しく私淑しているK・R・ポパーの言う反証可能性の重要さについて述べられています。

 「反証可能性を否定する主張は、科学的学説ではなくて信仰に過ぎない(故に、信じる人にとっては正しいのかもしれないが、万人を納得させられるものではない)」ということは、多くの人が知っておくべきことだと思います。本当に……。尤も、このことが当たり前になったら、人間世界は崩壊するかもしれませんけども:p 最近知ったのですが、ベストセラーになっている(らしい)『サピエンス全史』という本の趣旨は、「人類の文明は虚構を信じることで成り立っている」というものらしい?です。





 ただ、私はポパー学徒として、「正しい科学学説というものはそもそも原理的に存在しない」ということも非常に力説したいのですが、この著者は、他に『歴史問題の正解』という本を書いていたり(私は未読)、また『こうして歴史問題は捏造される』の後半の内容的にも「正しい歴史見解はある」という感覚であるようで、そこは私とは異なるなぁと思いました。


 しかし読みやすい新書でもって、反証可能性を力説する本が出てきたのは嬉しい限りです。この本をきっかけに、もっと生産性のある議論がされるように……(見果てぬ夢)。


 この本で書かれていたこととして他に、「日本では註が付いている本は少ないのですが、欧米ですと学術書でなくとも註が付いているのがあたりまえです。」(P30)とあって、「ほんそれ(ほんとにそれ)」と思いました。というか、私は注釈よりは、ソースを示して欲しいという方に偏ってますけど。ネット上でブログ記事とかでも、ソースを示して欲しいです。そしたらそれを辿っていけるので。そういう意味で、↓とか個人的に素晴らしいです!

不定詞王 König Infinitiv

祖国は危機にあり 関連blog


 あと、この本が良かったのは、注が通し番号で付けられていること。普通は章ごとに注の番号がリセットされて1に戻りますが、それで巻末の注を見に行ったら、何章なのかをまた調べて探していかなければならない……って、馬鹿げていると思うんですけど。通し番号にしてくれれば、非常に探しやすい。このやり方も広まって欲しいですけど、そうではいけない理由ってしかし、あるんでしょうかね。


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 ゲームをしないウォーゲーマー……でしたが、最近はOCSだけはひたすらプレイしたり情報を集積したりしてます。また、ナポレオン時代のプロイセンと、あと若干イギリス軍関係を調べたり。自宅(尼崎会)でOCSを置きっぱなしプレイがメインになりつつありますが、時々はゲームクラブのミドルアース大阪などに行ったりも。

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