第2次ハリコフ戦に参加したイタリア軍部隊「バルボー戦闘集団」をOCS『Case Blue』に登場させようとしてみる

 前々回のエントリ(OCS『Case Blue』第2次ハリコフ 第1ターン後攻~第3ターン後攻まで (2017/08/15))で書いてましたように、OCS『Case Blue』の第2次ハリコフ戦シナリオを再度やり直すことになりまして、セットアップをやり直しておりました。

 それまでに以前買ってました『ハリコフ攻防戦』を読み進めて、最後まで目を通してました。やはり一度ゲームをやってから読むと、色んなことが頭に入っている状態で読めるのでものすごく読書が進みました。





 ↓セットアップ終了後(ハリコフ周辺のフリーセットアップのものはまだ配置してませんが)。

スクリーンショット_160405_192

 余談ながら、こかどさんのブログ、ウォーゲーム武芸帳のOCSで第二次ハリコフ戦を遊ぶ(2017年8月15日)に掲載されているような「見栄えのいい綺麗な写真」(iPhoneで撮ったもの?)を目指して、手持ちのコンデジ(EX-ZR1100)であれこれ努力してみたのですが、無理でした(T_T)(あ、photoshopで色々加工してますが、そもそもノイズが見えまくっているような気がするのです)

 iPhoneを買う気はしないのですが、レンズが明るくてセンサーの大きいデジカメを買えば良いのでしょうか……しかしブログにアップするウォーゲームの写真を綺麗にするためだけに7万円くらい出すというのか……悩みますわ~(..;)



 それはともかくとしまして、『ハリコフ攻防戦』を読んでいますと、OCS『Case Blue』の第2次ハリコフ戦シナリオでは出てこないのですが、イタリア軍部隊が同会戦に参加していたというのが出てきて、興味を持ちました(イタリア軍ばかり気にしすぎ?(^_^;)。

 ドイツ第1山岳狙撃兵師団、第100軽歩兵師団、第60自動車化師団、第14戦車師団、イタリアのバルボー戦闘団(混成旅団)からなる第3戦車軍団は、幅62kmの前線に展開した。
『ハリコフ攻防戦』P77,8



 この記述の他にも、P129とP130の地図にもバルボー戦闘団は出てきます。『Case Blue』にはBarboというユニットも入っています。


 ↓同書P129の地図と、Barboのユニット。

スクリーンショット_160405_193


 バルボー戦闘団が第2次ハリコフ戦に参加したのは確実っぽいので、公式シナリオでは出てこない(基本的に特別なもの以外増援は出てこないので、両軍ともで省略されたとかなのでしょう)としても、ハウスルール的に尼崎会ではBarboのユニットを登場させてイタリア軍を愛でよう……ヒヤッホォォォウ!最高だぜぇぇぇぇ!! とか思ったのですが……。


 「バルボー戦闘団」なるものが『Case Blue』の「Barbo騎兵旅団」ユニットと編成上同一であるかどうかとか、編成が仮に一致していても参加した兵力規模が抽出されたもっと小規模なものなのじゃないかとか、気になったのでとりあえずある程度調べてみました。


 とりあえずまず、過去のエントリOCS『Case Blue』のイタリア軍サヴォイア騎兵連隊など (2016/08/14)を見た時点で、「Barbo騎兵旅団」ユニットは第2次ハリコフ戦が終わってから『Case Blue』に登場するということが判明。いきなりの挫折か……orz


 でも色々調べてると話はそう単純でもない。

 とりあえず、イタリア語版Wikipedia8ª Armata (Regio Esercito)他によると、バルボーというのは「Guglielmo Barbò di Casalmorano」という指揮官名から取られているようです。ここの一番下の写真の中央がそのバルボーさんのようです。


 第二次世界大戦のイタリア軍に関するありがたい英語資料で、しかもGoogle Booksでかなりの部分が読めてしまう『Regio Esercito:The Italian Royal Army in Mussolini's Wars, 1935-1943』によると……。

 CSIRはこの5月17日から始まったドイツ軍の反撃に、バルボー騎兵集団でもって参加した。このイタリア軍部隊はSnamenovka地域に配置され、第3装甲軍団の攻撃の左側面を受けもった。この位置で、バルボー騎兵集団はドアの蝶番の役割を果たし、ドイツ軍はドアの左にスイングして、逃げるソ連軍師団に迫ったのである。
 バルボー集団の第一陣は、ノヴァーラ騎兵連隊、サン・ジョルジオ集団の豆戦車から降りた搭乗員達、モンテ・チェルビーノ山岳スキー大隊、それにベルサリエリ中隊の者達から成っていた。サヴォイア騎兵連隊は予備に留め置かれた。このイタリア軍部隊の左側にはルーマニア軍第20歩兵師団が、右側にはドイツ軍第1山岳歩兵師団が位置していた。
 5月18日、バルボー戦闘集団はMaliy Rostol - Klenoviy - Ivanovka地域の一連の尾根を占領することを命じた。240名より成るドイツ軍の歩兵大隊が増援として到着し、もう一つのドイツ軍大隊と協力してMaliy Rostolの村を占領しようとした。それらのドイツ軍部隊はMaliy Rostolを占領できなかったが、モンテ・チェルビーノ山岳スキー大隊を含むイタリア軍はKlenoviyでソ連軍部隊への奇襲に成功し、Maliy Rostolの村の家を一軒一軒戦って制圧した。兵力では遙かに優勢であったソ連軍部隊はきびすを返し、イタリア軍による包囲の危険性にさらされ、退却せざるを得なかった。そしてイタリア軍による猛烈な砲撃が始まると、ロシア兵達は占領地を放棄することを余儀なくされたのである。ノヴァーラ第3槍騎兵大隊は砲火の下、LugovoyでSamara川の渡河に成功し、橋頭堡を確立した。
 5月21日、イタリア軍部隊はIvanovka村の占領を命じられた。L-3豆戦車1個大隊、1個対戦車銃小隊、1個火炎放射器小隊が橋頭堡のノヴァーラ槍騎兵に増援され、10:30に攻撃が行われた。短い戦闘の後、Ivanovka村は占領された。
 5月22日、第3装甲軍団はBayrakでドイツ第6軍と手を結んだ。
『Regio Esercito:The Italian Royal Army in Mussolini's Wars, 1935-1943』P135,6



 『ハリコフ攻防戦』で「(混成旅団)」とも書かれていたように、バルボー戦闘団というのは様々な部隊のごった煮であったようです。

 『Regio Esercito』でバルボー戦闘団の構成部隊として挙げられていた部隊のうち、ノヴァーラ騎兵連隊、モンテ・チェルビーノ山岳スキー大隊、サヴォイア騎兵連隊は『Case Blue』のユニットになっていますから、最大限大きく考えれば、これらを全部登場させてもいいのかもしれません(ただし、サヴォイア騎兵連隊は2つユニットが入っていて、そのうち戦力の小さい方を出すのが穏当でしょうけども)。


 ↓OCS『Case Blue』のイタリア軍ユニット(全部ではありません)。

スクリーンショット_160405_039


 尤も、最大限というのはなんか、ありそうもない話です……。参加兵力が分かる資料があればいいのだけども……と探していましたら、なんと、グランツ氏の第2次ハリコフ戦を扱った著作『Kharkov 1942 Anatomy of a Military Disaster』がまるごと読めるサイトを発見……?(30日間のお試し?)

 その中には、バルボー戦闘団の規模についての記述(というか注記)がありました。

 全部で11個師団から成り、結果的に1個師団につき10kmの作戦密集度であった(注45)。
『Kharkov 1942 Anatomy of a Military Disaster』P167

注45:この合計において、軽歩兵師団の2個連隊は2/3個師団として計算されており、バルボー戦闘集団と懲罰大隊が1個師団分のうちの1/3個分であるとして計算されている。
『Kharkov 1942 Anatomy of a Military Disaster』P250



 懲罰大隊というのはこの本中のこの注記部分にしか出てこないっぽいのでですが、とりあえずごく大まかに言って、バルボー戦闘集団は1/3個師団(弱)であったとしていいでしょう。

 OCS『Case Blue』においてドイツ軍の歩兵師団のほとんどが20戦力であることを考えると、バルボー戦闘団は6戦力あたりが妥当ということになりましょうか。そうすると、便宜的に結局最初の「6-4-4」の「バルボー騎兵旅団」を「バルボー戦闘団」の代わりに使うのが良いかもしれません。

 ただし出すとしたら、第2ターンの増援としてでしょうね……。『ハリコフ攻防戦』のP15にある初期配置の地図には、バルボー戦闘団は出てこないのです。

 「ゲームバランスは?」というご意見もあるかもですが、OCSにおいてはゲーム発売後にリサーチで見つかった(あるいは特定された)ユニットがバランスとか関係なしにぶっこまれるのが普通(『Beyond the Rhine』用の追加のフランス軍ユニットがごっそり『Tunisia II』に入ってたりとか)なので、いいのです!( ̄^ ̄)エヘン

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DSSSM(松浦豊)

Author:DSSSM(松浦豊)
 ゲームをしないウォーゲーマー……でしたが、最近はOCSだけはひたすらプレイしたり情報を集積したりしてます。また、ナポレオン時代のプロイセンと、あと若干イギリス軍関係を調べたり。自宅(尼崎会)でOCSを置きっぱなしプレイがメインになりつつありますが、時々はゲームクラブのミドルアース大阪などに行ったりも。

 尼崎会では、OCSに興味のある方を常時募集しております。OCS初心者の方にも分かりやすい、やりやすいところからお教えいたします! 見学だけ等も大歓迎です。ブログのコメント等で、気軽にご連絡下さい(*^_^*)

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