OCS『DAK-II』に見る各種工兵ユニット

 OCS『DAK-II』に出てくる工兵ユニットについて。

 北アフリカ戦では地雷原が大量に作られたことから工兵の活躍について触れられることが多いですが、OCSでは工兵ユニットが入っていることが割と少なめなので、『DAK-II』でも入ってないんだろうなぁと思い込んでいて、『砂漠のキツネ』などで工兵についての記述があっても、その資料を集めるのを怠っていました。

 そしたら先日、別件で『DAK-II』のユニットを眺めていて、びしばしに工兵がユニット化されているのに気付き、「しまったぁー!」と……(最近、こういう思い込みで失敗することが増えてきてまして……(T_T))。



 ↓『DAK-II』のドイツ軍とイタリア軍の工兵ユニット。英連邦軍には工兵ユニットはありませんでした(多分)。

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 ドイツ軍は各師団に戦闘工兵大隊が配属されています。『DAK-II』は第5軽装甲師団→第21装甲師団や、アフリカ師団→第90軽師団とかの史実での名称変更にも手を抜かずにそれぞれの名称で全ユニットが入れられているので、第200工兵大隊と第900工兵大隊は重複しています。第22空輸師団の第22工兵大隊が入ってますが、第22空輸師団が北アフリカにどのように出てくるのか、私よくわかってません……。

 イタリア軍は普通の工兵と突撃工兵、それにフォルゴーレ空挺師団内の空挺突撃工兵大隊が入ってました。



 と、ここまでで兵科マークで3種類以上あるじゃん、というツッコミが入りそうですが、
 ↓のように、OCSに出てくる工兵には3種類あるのです。

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 OCSの原文からの訳としては、

Assault Engineer → 突撃工兵
Pioneer → 戦闘工兵
Engineer → 工兵

 としてるんですが、どれほど合っているのかも良く分かりません……。その違いについても今回ちょこっと調べてみたのですが、Pioneerは最前線で活動し、Engineerはより後方で土木作業をやる、とかって話の他には、各国軍隊における名称の違いに過ぎないのかなぁという資料とか。

 ただ、ドイツ軍の工兵部隊は戦闘団を形成して戦闘でもって大きな役割を果たしていたりするみたいです(ガザラの戦いの時のビル・ハケイムに対するヘッカー支隊とか)。一方で英連邦軍にだって史実では大量に工兵がいたはずで、しかしそれがユニット化されていないのは、英連邦軍の工兵はあくまで純粋に工兵の仕事だけをしていたということかもしれません。


 そもそも『DAK-II』では、地雷原の敷設や除去は歩兵でもできるのです。じゃあ、『DAK-II』の工兵には何ができるのか。OCSの通常ルールでは「戦闘工兵や突撃工兵は工兵を能力を持っていません。(無印工兵は工兵能力を持つ)」とあるのですが、『DAK-II』では「戦闘工兵や突撃工兵も工兵能力を持つ」とあります。ところが、「枢軸軍は、司令部も含めて、その工兵能力で架橋はできません。それから、港湾修理ができるのはエジプト軍港湾工兵大隊のみです」とあるので、架橋も港湾修理もできない。できることとしては、陣地と航空基地を2ヘクス先でも作ること。ただし、OCS標準ルールの規定で航空基地は工兵能力を持つユニットでしか作れませんが、陣地はどんなユニットでもそのユニットがいるヘクスになら作れるので、ありがたみ的には薄れます。

 実際のところ、『DAK-II』の工兵ユニットの工兵能力はほとんど意味がない……? しかしまあ、その戦闘能力の高さ(ARの高さ)は恐るべきものがあると思いますので、いいでしょうか。


 以下に、『砂漠のキツネ』で見つけた工兵に関する記述を載せておきます(が、目視検索していた時にはもう一箇所くらいどこかに詳しいことが書いてあったような気がするのと、あと、戦闘に関する記述とか、地雷をいかにトリック的に作るかってな話もいっぱい載っていたのですが、長いのでパスで……)。

 ロンメルの工兵は独特の技術を開発した。アフリカ軍工兵指揮官ヘッカー大佐とその部隊をさしおいて砂漠戦の歴史は考えられない。第200、220、33、900工兵大隊、特殊工作部隊、軍直属部隊は縁の下の力持ちではあるが、アフリカでのドイツ軍の勝利の大事な条件であったのだ。
 エル・アラメインは地雷戦の頂点といってよい。第二次大戦中、ここほど地雷が活躍したことはない。
 第220工兵大隊は戦線北部に着くと、アフリカですでに伝説的存在となっている第900工兵大隊と交替した。これはデッサウ=ロスラウ工兵学校の伝統を受けついだ部隊で長はカーベ少佐である。第200大隊が第21機甲師団に、第33大隊が第15機甲師団に、所属していたように、第900大隊は第90軽師団のために道をととのえ、後退の際には掩護した。第220大隊は第164アフリカ軽師団とともにあった。グリュック・フリードリヒ・プファンツァーゲル少尉はこう訓示した。「アフリカで工兵といえばちょっとしたものである。ロンメルの現在の用兵ではおそらく最重要の兵種であろう。だからといって、地雷に触れて四散するとき、気が楽になるというものではないが、それでも……」数週間後名簿のグリュックのところに十字のしるしがつけられた。戦死-。
『砂漠のキツネ』P263


 歩兵、通信兵、戦車兵は、工兵の仕事ぶりをあっけにとられてながめていた。なにしろ、たえず死と隣りあわせで、何かを叩いたり、穴を掘ったりしているのだ。手榴弾の束や分捕った砲弾に精密機械工場でのように信管が取りつけられ、その間に爆薬をはさみ込む。なんでもないような木の杭にも大量の爆薬が連結されていて、それを敵戦車がひき倒せば、そのまま昇天である。
 このすべてを晩夏のアフリカの太陽の下でやりとげたのだ。工兵隊は50万個の地雷をエル・アラメインの砂に埋めた。働いたのは昼ばかりではない - 昼のほうが、ずっと楽だった。夜は物騒である。事故を最小限におさえるため、すべてを細かいところまで組織しなくてはならない。
『砂漠のキツネ』P267




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DSSSM(松浦豊)

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 ゲームをしないウォーゲーマー……でしたが、最近はOCSだけはひたすらプレイしたり情報を集積したりしてます。また、ナポレオン時代のプロイセンと、あと若干イギリス軍関係を調べたり。自宅(尼崎会)でOCSを置きっぱなしプレイがメインになりつつありますが、時々はゲームクラブのミドルアース大阪などに行ったりも。

 尼崎会では、OCSに興味のある方を常時募集しております。OCS初心者の方にも分かりやすい、やりやすいところからお教えいたします! 見学だけ等も大歓迎です。ブログのコメント等で、気軽にご連絡下さい(*^_^*)

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