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OCS:タチンスカヤを巡る第24戦車軍団について

 タチンスカヤに突入したという第24戦車軍団について気になったので、調べてました(といっても、『焦土戦』を読んだだけですが)。


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 ↑『Enemy at the Gates』の第24戦車軍団。移動モードでの移動力はすべてのユニットが18で、多くのソ連軍装軌ユニットが14だったりするのに比べ快速! 同様の快速戦車軍団はあと第26戦車軍団のみでした。


 以前、OCS『Enemy at the Gates』リトルサターン研究で私は以下のように書いてました。

……史実でこの軍団の戦車兵が守備されていないタチンスカヤに突入して4時間ほどもぶらぶらして、暇つぶしにドイツ軍の輸送機(スターリングラードに空輸任務をおこなってたりしたもの)を撃って帰って行ったとかいうエピソード……



 これは、英語版Wikipediaの「Operation Little Saturn」の項目に以下のようにあったのからの印象でした。

 大胆な突進により、12月24日までに第24戦車軍団はタチンスカヤへと到着してしまっており、そこにはスターリングラードから最も近くにある、包囲下にある部隊へと補給を運んでいたドイツ空軍機のいる飛行場があった。ソ連軍戦車は吹雪をついてその飛行場へと進み、4時間ほどもぶらぶらして、気晴らしにドイツ軍の輸送機を破壊したのであった。



 パウル・カレルの本は、私は先日は『バルバロッサ作戦』の方に目を通しただけで、一応リトルサターン作戦に関して少し記述はあるものの分量があまりないなぁと思っていたのですが、そういえば『焦土作戦』の方にあるのじゃないかと思って見たら、クルスクの後にリトルサターンだとか第3次ハリコフ戦の章があるという(そういえば以前にもこの順番で混乱していたような記憶が……(>_<))。

 で、見ているとなるほど、だいぶこのタチンスカヤのことについて記述がありました(ミドルアースで多くの方がこの件を語っておられたので、パウル・カレルに記述があるんだろうなと……(^_^;)。私も蛍光ペンで線は引いてあったので読んではいたはずですが、覚えてなかったです。




 私の持っている文庫版では、『焦土作戦(上)』のP210からP222にかけてで、英語版Wikipediaの印象とはかなり異なります。まず、OCS『Enemy at the Gates』でのリトルサターン作戦が第9~12ターンにかけての4ターンシナリオで、各ターンの期日が、

第9ターン:12月17日~19日
第10ターン:12月20日~23日
第11ターン:12月24日~26日
第12ターン:12月27日~30日

 であるというのを押さえておいてもらった上で……。

 リトルサターン作戦の開始日は、12月16日である、と諸資料に一致しています。16日にイタリア軍戦線が突破され始めました。OCS上では第8ターン(12月13日~16日)の最終日ですが、まあメインの行動が第9ターンに行われたということなのでしょう(イニシアティブの権利はソ連軍が持っていることにされています)。

 第24戦車軍団は、23日から24日にかけての夜には、タチンスカヤの前面に達していたそうです。第10ターンから第11ターンにかけてに当たります。第24戦車軍団長のバダーノフ少将は、上級司令部である第1親衛軍に状況を報告し、激賞された上で、自身の参謀長と相談の上、翌24日早暁にタチンスカヤに突入。この時タチンスカヤにはドイツ兵は120名しかいなかったそうで、「この重要な補給基地はほんの数時間でソ連軍の手に落ち、飛行機350機と膨大な量の弾薬、食糧が、貨物列車数本を含めて鹵獲されたという(ただし次の段によれば本当は180機いたうち124機が脱出したとか)」

 ゲーム・シナリオ上では第2ターンから第3ターンにかけてのことになりますから、枢軸軍側には恐らくすでに2回手番が回っているわけで、セットアップ時には戦闘力(1)の鉄道修理大隊(&3SP)が置かれているのみですが、「後方に守備隊を置かなければならない教」の信者とすでになっているOCSプレイヤーならば、守備隊は置いているでしょう(OCS信者でなければしかし、守備隊は置かないかもしれません(^_^;)。

 タチンスカヤに到着した第24戦車軍団は、Wikipediaからの記述から私は自分の意志で帰っていったのかと思っていたのですが、『焦土戦』によればタチンスカヤからはロストフまでもう少しであり、もしロストフをソ連軍が占領すれば、ブラウ作戦でコーカサス方面にいたA軍集団が孤立してしまうため、この重大な局面をなんとかするために冬の嵐作戦を戦っていた第6装甲師団を急ぎタチンスカヤへと引き抜き、また現地に一番近いところにいた第11装甲師団も救援に向かわせた……と。


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 ↑『Enemy at the Gates』の第6装甲師団と第11装甲師団。移動モードでは、装軌は基本的に16、自動車化は18、対戦車ユニットは14移動力でした。


 ↓リトルサターンシナリオ(2枚マップ版)上での、第24戦車軍団(赤い矢印)のタチンスカヤへの進撃と、第6装甲師団(下側の黒い矢印)と第11装甲師団(上側の黒い矢印)の急行。

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 個人的に、ぜひソ連軍を研究プレイして、第24戦車軍団が第2ターン、あるいは第3ターンにタチンスカヤに入れるようにやってみたいです(ワニミさんがすでに、第3ターンにもう少しでタチンスカヤに入れる状況を作り出してはいたので、ぜひ第2ターンに……!)。


 『焦土戦』によると、12月23日の夜には第11装甲師団が第24戦車軍団に「投入するチャンスを得た」。第306歩兵師団がタチンスカヤを東から包囲し、24日には第6装甲師団の先遣隊がタチンスカヤ北方地区を占領。27日までに第11装甲師団がタチンスカヤのソ連軍部隊を包囲し、第6装甲師団がソ連軍の退路をふさいで補給を切断し、北からの攻撃に対して守った。28日にはすべてが終わった。いくつかのソ連軍部隊が北から逃れ得ただけであった……。

 この記述から考えると、シナリオの第3ターンに第11装甲師団がタチンスカヤを(半?)包囲し(第6装甲師団については「先遣隊」とあるのでまあゲーム上では無視として)、第4ターンに2個装甲師団によって第24戦車軍団はほぼ壊滅させられることになるのでしょう。

 恐らく『激闘! マンシュタイン軍集団』ではこのタイムスケジュール&展開は再現不可能じゃないかと思うのですが、『Enemy at the Gates』ならばできるのではないでしょうか。そういう面での良さも、ビッグゲームであるが故にあるような気がします。

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DSSSM(松浦豊)

Author:DSSSM(松浦豊)
 ウォーゲームの中でも、OCS(Operational Combat Series)だけをひたすらプレイしたり、関係情報を集積したりしてます。また、ナポレオン時代のプロイセンと、あと若干イギリス軍関係を調べたり。自宅(尼崎会)でOCSを置きっぱなしプレイがメインになってますが、時々はゲームクラブのミドルアース大阪などに行ったりも。

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