OCS『Enemy at the Gates』リトルサターン研究


 ミドルアース大阪で、こかどさんとOCS『Enemy at the Gates』のリトルサターン作戦(マップ2枚版)を研究プレイしました。

 まず前回「OCS『Enemy at the Gates』リトルサターン作戦初期配置、と……!」で書いてました、GJ旧41号の問題の研究です。

 ↓枢軸軍側の突破戦力について。

CIMG2511.jpg

 左下に広げてあるのが上2段がドイツ第22装甲師団、下1段がルーマニア第1戦車師団で、双方とも(司令部やエクステンダーを踏む用に)移動モードにしてありますが、実際のところそれほど強力とは言えず、むしろ弱体です。戦力は1スタックにつき5~6程度で、もし守備隊に5戦力も置けば一撃で抜くことは不可能、もし枢軸側が3スタックを集めたとしても10戦力あれば撃退できるでしょう。

 で、ソ連軍の第1ターン表の守備隊ですが、↓のように通常の移動でかなりの部隊を置くことができました。

CIMG2512.jpg

 赤い□がソ連軍側の司令部+補給集積所、およびエクステンダーのある場所に置いた守備隊です。左から(たぶん)18戦力、14戦力、12戦力、5戦力(ただしここは中障害地形)。もし最後の箇所の守備力が不安なら、この方面の親衛戦車軍団の攻勢で余裕のできるであろう前線からさらに戦車ユニットを抜いてもよいかもです。青い□は先ほどの枢軸軍の装甲/戦車師団の場所です。

 上記の検証から見ると、表のソ連軍ターンに充分なだけの守備隊は置けるように思われます。

 推測しますに、GJ旧41号記事のプレイヤーの方々は、初期配置でこれらの脆弱な箇所に守備隊が置かれていないことから、そもそも「守備隊を置けば良い」という考えには至らなかったのではないでしょうか。と言っても、これはその方々が悪いわけではなく……多分以下の外的要因があるような気がします。

1.OCSは「行儀の良い」プレイがお好き?(特にシナリオでは)
 ……OCSルール21.10「対襲撃者用のルール」などでも感じますし、あるいは「『Enemy at the Gates』ギャロップ作戦」で書いてましたように、OCSは「いやらしいプレイ」「ギャンブル的なプレイ」を好まない傾向がある程度あるような気がします。尤も、デザインノートを読んでいると、テストプレイヤーが色々いやらしいプレイを試すのは当たり前のことで、それに対応できなければならない……というような記述もあったような気がします。

2.古いゲームでは上記1ゆえに守備隊が置かれていない?
 ……これは前掲「OCS『Enemy at the Gates』リトルサターン作戦初期配置、と……!」でも書いてましたが、新しめのゲームでは司令部や補給集積所には守備隊となりうるユニットが一緒に置かれていることが多いです。


 しかし一方で、「後方地域の防衛」を勧めているOCS/プレイヤーズノートは、当該ウェブページではバージョン4のものと書いてますが、『Enemy at the Gates』に同梱のバージョン2.0iのルールブックにも同じプレイヤーズノートが載っているのを確認しました。

 ということはOCSの出版側は当時から「守備隊を置くことは恐ろしく重要」だという認識はあったということになります。じゃあなんで初期配置にまったく守備隊を置いておかないのか(あるいはある程度自由配置を可能にしておいてくれないのか)、ということになりますが……(^_^;

 これは別に「ソ連側の守備隊」に関してだけでなく、「枢軸軍側の守備隊」に関しても言えることです。

 この後、実際にリトルサターン作戦シナリオを研究プレイしてみたわけですが……(こかどさんが北西部分を、私が南東部分を担当)。

 ↓第1ターン表(ソ連軍ターン)終了時。

CIMG2513.jpg

 矢印がソ連軍の進撃路ですが、その進路上に「恐ろしく重要な働きをしている枢軸軍側のエクステンダー」が丸裸で数個置かれており、GJ旧41号で指摘されている「ドイツ軍装甲師団の恐るべき強さ」と同じどころではない、それ以上の進撃力をソ連軍の戦車軍団群や機械化独立ユニットが発揮することができ、まさに枢軸軍の丸裸のエクステンダーを踏んで、そして自軍の一般補給範囲内に帰ってこられてしまいます。第1ターン中に南東部分で2個、北西では(私良く分かってないんですが恐らく)少なくとも1個以上のエクステンダーが踏まれました。

 尤も、それで枢軸軍側は崩壊してしまうのかとも思いきや、裏もプレイしてみると、なんとかなりそうだという印象は受けました。ただ、今回はソ連軍はそれ以上のギャンブル的なプレイは自重しておいたのですが、もっとギャンブル的にプレイすることも可能で、そのギャンブルに成功した場合には「ギャンブルにつぎこまれたユニット」は帰っては来ないでしょうけども、枢軸軍ユニットのほとんどを崩壊させることも可能なように思われました。極端な話、ソ連軍プレイヤーも枢軸軍プレイヤーもお互いにギャンブル的なプレイをした場合、「ギャンブルで良いダイス目を出せた方が勝つ」という単なるダイス目勝負になるか、あるいはソ連軍が先攻だと決められているわけですから、事前に守備隊を置いて対処できるソ連軍プレイヤーの必勝になるのではないかという気さえします(そういう意味ではGJ旧41号でなぜドイツ軍必勝と分析されたのか、不思議です……)。

 しかしこれはキャンペーンゲームでは、「守備隊は置くはず」であり、そのように「守備隊が置かれているのに、そこにギャンブルして、つぎこまれたユニットが帰ってこなかった」側のプレイヤーは長期的に見て敗北することでしょう(こかど仮説→『TUNISIA』カセリーヌの謎が解けた?)。シナリオでは守備隊は『Enemy at the Gates』では置かれてないですが、だからといってギャンブルするのが推奨されているわけではない。とりあえずこのリトルサターン作戦シナリオでは、先攻ソ連軍は守備隊が置け、後攻枢軸軍もエクステンダー等が踏まれてもなんとかなる(史実程度には、ということですが)と思われるので、一応破綻はしてないのではないかという気がします(気になるようならハウスルールを追加すればよい、という感じに出版側は思っているように思われます→OCSのハウスルールへの考え方?)。

 まだまだ色々議論のあるところかもしれませんが、とりあえず。


 ↓第2ターン表(ソ連軍)終了時(体力的、空腹的、時間的にここで力尽きました)。

CIMG2514.jpg

 黒い線がソ連軍の進出線で、赤い○が勝利条件都市です。あと2ターンあるので、ソ連軍は勝利条件を達成できるのでは……とも思われますが、枢軸軍側も阻止爆撃をし忘れていたり、真ん中辺りの戦線で地形効果のない「凍結した小河川」にしがみついておかずにむしろ補給線や道路を守るべくだぁーっと引いておけばよかったとか色々と反省点があったので、やはり割ときわどい感じなのではないでしょうか。慣れて慣れて軽くプレイできるようになってくれば、マップ4枚でリトルサターン作戦からマンシュタインの「バックハンドブロウ」までをプレイするシナリオ6:リトルサターンキャンペーン(25ターン以内)が『激闘! マンシュタイン軍集団』とまったく同じなので、ぜひやってみたいですねー。

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Author:DSSSM(松浦豊)
 ゲームをしないウォーゲーマー……でしたが、最近はOCSだけはひたすらプレイしたり情報を集積したりしてます。また、ナポレオン時代のプロイセンと、あと若干イギリス軍関係を調べたり。自宅(尼崎会)でOCSを置きっぱなしプレイがメインになりつつありますが、時々はゲームクラブのミドルアース大阪などに行ったりも。

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