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OCS『South Burma』(仮)製作のために:『遠い戦場』から、中国第200師団とトングー戦について

 『ビルマ 遠い戦場 上』を読み返していて、1942年のビルマ戦における中国国民党軍最強と言われる第200師団について少し詳しいことが書いてあったので、抜き出しておこうと思います。



 ↓以前、適当に作ってみた第200師団ユニットと司令部(上段が戦闘モード、下段が移動モードです)。

unit8378.jpg

 「師団」なのに3個大隊から成っているのは、中国軍の師団は日英両軍の連隊規模くらいだったからです。

 3個大隊すべてをAR4にしてましたが、これはやりすぎで、4と3の混在かな、という気もしてます(^_^;


 中国第200師団(載安瀾中将)は兵力8500名で、第5軍の各6000名、第6軍の各5700名前後の他師団よりはるかに多かった。しかしこの数字はまやかしで、これには労務者や輸送用苦力(クーリー)も含まれていたのである。師団は自動車化され、その一部には装甲部隊もあった。またこの中には武器貸与法による75mm榴弾砲を持った砲兵隊や、105mm砲の自動車化大隊も含まれていた。しかし医療班はなく、イギリス軍と接した場合の通訳もいなかった。これは作戦期間を通じて障害になった。
『ビルマ 遠い戦場 上』P81,2


 ここに書かれていることが本当であるとすると、移動モードは自動車化で、機甲中隊?や砲兵大隊、自動車化砲兵大隊のユニットも必要だということになるかもしれません……。

 しかし、それらの部隊番号が全然分からないので、もし将来それらが分かったら……ということにならざるを得ないですね:p



 その後少し、この第200師団によるトングー防御戦に関する記述があるので、それらも引用しておきます。

 第1ビルマ師団長ブルース・スコット少将が、トングーを載安瀾中将の中国第200師団に引き継いだ時、通訳がいないし中国側に地図がなかったために、状況を説明するのはほとんど不可能だった。結局スコットはあきらめて、自分の師団司令部だけを予定どおり脱出させた。中国軍はトングーの町のほかの建物とともに、司令部にも火を放った。これが町を守る最善の方法だというのである。杜【聿明。中国第5軍司令官】は第1ビルマ師団に退去を命じたが、スティルウェルは中国第22師団が南下してくるまでそのまま残ってくれと頼み込んだ。
 3月24日、トングーは竹内中将の第55師団の攻撃を受けた。載安瀾の中国第200師団は激しく反撃したが、飛行場を奪われ、27日には町は包囲された。至近距離の友軍は廖耀湘の中国第22師団で、ピンナマの北96キロの地にいた。しかし蔣総統はアレクサンダーに、イラワジ河流域の日本軍を攻撃し、トングーへの圧力を弱めるよう要求した(スティルウェルは中国第200師団の対決している日本軍は増強されつつあると誤認していた)。スリムは自分の兵力を集中している最中に、攻撃に出たくはなかった。いずれにしてもトングーから日本軍を反らせうるとは思えなかった。【……】
『ビルマ 遠い戦場 上』P82,3

 結局トングー戦は無意味だった。スティルウェルは中国第22師団にピンナマ出動を迫り、師団長は3月28日に攻撃すると約束したが、何も起こらなかった。苦闘10日、中国第200師団は包囲を突破してエダッセに達した。しかしその退去にあたってシッタン川上流の橋の爆破を忘れたため、日本軍にモチや南シャン州に通じる道路を無傷で渡してしまった。【……】
『ビルマ 遠い戦場 上』P85



 以前まとめてました↓では「中国第22師団は3月26日までにはピンナマに到着していた」とあったのですが、まあ、師団の先鋒が到着していたとか、そういうことかもとも思います。

OCS『South Burma』(仮)製作のために:トングー戦の時期の中国軍の動き (2023/11/02)


<2024/04/01追記>

 ミト王子さんから第200師団について、コメントを頂きました。情報ありがとうございます! 今後ユニット数値改訂の参考にさせていただきます~。

 忘れない様に、こちらに引用しておきますね。

 Xで拝見しまして第200師について

>師団は自動車化され

 第200師が属した第5軍自体が機械化軍で、軍直轄の汽車(自動車)兵団は元々は第200師に属していましたが軍直轄にされてしまいました。概ね1個歩兵師の輸送力があったようですから、本来は軍所属の3個歩兵師を適宜自動車輸送するのが任務の筈ですが、もしかしたら殆ど第200師に配属したままだったのかも知れませんね。HJ「日本の進撃」でも第200師を機械化歩兵師としていました。

 
>武器貸与法による75mm榴弾砲を持った砲兵隊

 これはソ連製76.2mm野砲が正しいと思われます。崑崙関の戦いでも第200師の砲兵営が装備していました。
「抗戦時期陸軍武器装備 野戦砲兵篇」を見る限り米国の75mm山砲が装備されたのは戦争後半のようです。
 独立砲兵第18団の1個営もビルマ防衛戦に参戦していますが、この部隊もソ連製76.2mm野砲装備だったと思われます。


>105mm砲の自動車化大隊
 独国製105mm軽榴弾砲装備の独立砲兵第13団から1個営がビルマ防衛戦に参加しているのでこれのことでしょう。


>機甲中隊?

 第200師に当初配属された部隊は「中日装甲兵全史1938-1945」では第5軍騎兵団の摩托车(オートバイ)1個連、戦車防御砲2門、騎兵1個連、工兵団、戦車防御砲営(4個連37mm砲16門)があったとされます。
 同書によると恐らく後に装甲車4輌も配属され、代わりに戦防砲営のうち半分の2個連が別の師に回され、また更に当初新編第22師に配属されていた戦車2個連の増強を受けているように読めます。
 この戦車2個連は第5軍直轄の装甲兵第1団第3営第10連のルノーZB戦車9輌、第2営第6連のCV35機銃戦車7輌です。
 4月末頃には装甲兵第1団第3連のT-26軽戦車6輌とCV35機銃戦車5輌が投入されますが、このT-26は昆明からラシオに分解輸送され組み立てられた10輌の一部でした。
 作戦中のT-26の損失は10乃至11輌なので、他の4~5輌も後に投入されたか撤退時に放棄されて失われたことになりますね。



<追記ここまで>

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 Xで拝見しまして第200師について

>師団は自動車化され

 第200師が属した第5軍自体が機械化軍で、軍直轄の汽車(自動車)兵団は元々は第200師に属していましたが軍直轄にされてしまいました。概ね1個歩兵師の輸送力があったようですから、本来は軍所属の3個歩兵師を適宜自動車輸送するのが任務の筈ですが、もしかしたら殆ど第200師に配属したままだったのかも知れませんね。HJ「日本の進撃」でも第200師を機械化歩兵師としていました。

 
>武器貸与法による75mm榴弾砲を持った砲兵隊

 これはソ連製76.2mm野砲が正しいと思われます。崑崙関の戦いでも第200師の砲兵営が装備していました。
「抗戦時期陸軍武器装備 野戦砲兵篇」を見る限り米国の75mm山砲が装備されたのは戦争後半のようです。
 独立砲兵第18団の1個営もビルマ防衛戦に参戦していますが、この部隊もソ連製76.2mm野砲装備だったと思われます。


>105mm砲の自動車化大隊
 独国製105mm軽榴弾砲装備の独立砲兵第13団から1個営がビルマ防衛戦に参加しているのでこれのことでしょう。


>機甲中隊?

 第200師に当初配属された部隊は「中日装甲兵全史1938-1945」では第5軍騎兵団の摩托车(オートバイ)1個連、戦車防御砲2門、騎兵1個連、工兵団、戦車防御砲営(4個連37mm砲16門)があったとされます。
 同書によると恐らく後に装甲車4輌も配属され、代わりに戦防砲営のうち半分の2個連が別の師に回され、また更に当初新編第22師に配属されていた戦車2個連の増強を受けているように読めます。
 この戦車2個連は第5軍直轄の装甲兵第1団第3営第10連のルノーZB戦車9輌、第2営第6連のCV35機銃戦車7輌です。
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DSSSM(松浦豊)

Author:DSSSM(松浦豊)
 ボードウォーゲームの中でも、OCS(Operational Combat Series)だけをひたすらプレイしたり、第二次世界大戦やナポレオン時代関係情報を集積したりしてます。自宅(尼崎会)でOCSを置きっぱなしプレイしたり、VASSALでOCSをオンラインプレイしたりですが、時々はゲームクラブのミドルアース大阪などに行ったりも。

 尼崎会では、OCSに興味のある方を常時募集しております。OCS初心者の方にも分かりやすい、やりやすいところからお教えいたします! VASSALでのオンラインインストも大歓迎です。ブログのコメント等で、気軽にご連絡下さい(*^_^*)

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