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北アフリカ戦:ビル、シディ、ジェベルなどの意味

 次に読むつもりと書いていた『Inside Hitler's High Command』はとりあえずやめておきまして(^_^;、『Fighting Rommel: The British Imperial Army in North Africa during the Second World War, 1941-1943』を読み始めました。




 北アフリカ戦における、インド人部隊の学習をメインとした書物らしく、その点は書名からすると意外でしたが、個人的にはインド人部隊にもかなり興味があるのでよし。インド人部隊以外もバランスよく取り上げられるようです。また、自ら「これは研究論文です」という風に書いていて、色んな説が取り上げられたりするのも個人的に好きですし、またなんか、文章が読みやすくて面白いです(DeepL翻訳で読んでます)。


 その中で「へぇ~!」と思うことがあったら、小さなことでもブログに書いていこうとも思ってるんですが、早速「へぇ~!」と思うことがありました。

 砂漠を縦横に走るのはトリグ(小道)だった。これらの小道は、雨天時には路面が悪化して流され、装輪車両は泥にはまった。2本以上のトリグが交差する場所には、ビル(井戸)やシディ(イスラム聖人の墓)があった。このような交差点は、時に戦闘の中心地となった。海岸近くの砂漠にそびえ立つのはジェベル(断崖)である。ジェベルを占領することで、いくつかのトリグとバルボ街道の一部を支配することができた。そのため、戦闘は主に断崖に沿って行われた。
『Fighting Rommel: The British Imperial Army in North Africa during the Second World War, 1941-1943』P5



 ↓英語版Wikipedia「Battle of Point 175」から

Tobruk2Sollum1941 en

 「ビル・エル・グビ」とか「シディ・オマール」とか、聞き馴染みがあるんですが、そういう風な意味だったんですね。



 今までに北アフリカ戦の地名に関して情報集積していたものを探しましたら、「ビル」の意味については少しありました。

"ビル"とは井戸を意味する言葉
『狐の足跡』上P119

 ビル・ハケイムに到着したわたしたちは、それが堡塁というよりも、戦前にアラブの遊牧民たちが交易に使っていた古代の道が交わる場所に過ぎないということを知った。ほんの少しだけ砂と石が盛り上げられた12キロメートル四方の平地。イタリアは戦争が始まる前にそこに小さな石の建物を持つ堡塁を作ったが、建物は全部崩れ落ちていた。吹きさらしの砂漠以外、何マイルもほとんど何もない場所だった。地面は固い砕石だらけで、少ない雨水を溜めるビルスと呼ばれる石の貯水槽は、かつては植民地時代の砦に水を供給していたものだが、今ではひびがはいり、砂が浮いて半ば空になっていた。……
 ……"ビル"とはアラビア語で水という意味だと聞いていた……あるのは平らな岩とコンクリートの小屋の残骸、そして一方の端にある監視所と呼ばれる小さな丘ぐらいだった。
『外人部隊の女』P147

 唯一の小さな利点は、ビル・ハケイムが砂漠の他の場所に比べ、20フィート【約6m】ほど高くなっている長方形の地形で、見張りがしやすいということだった。
『外人部隊の女』P150






 ↑この『外人部隊の女』というのは、ガザラの戦いの時に孤軍奮闘したフランス人部隊に所属していた女性ドライバーの手記で、このフランス人部隊はビル・ハケイムの地を何日間にもわたって固守し、ロンメルを怒らせたのでした。


Map of siege of Tobruk 1942


 しかしそうすると、「ビル」から始まる地名であっても、昔は井戸があったのかもしれないが、北アフリカ戦の頃にはもう涸れて、なくなってしまっていたということもあったわけですね。



<2024/03/02追記>

 北アフリカでよく見る「エル(El, el)」が気になったので検索してみたところ、Yahoo!知恵袋にこういうのがありました。

北アフリカの地名について、エル・アラメインやエル・アゲイラのようにエル〜という地名が北アフリカには多くありますがこのエルってアラビア語か何かで意味があるのでしょうか?

アラビア語の定冠詞ال。
標準的なアラビア語では、al と発音するが、
エジプトでは el と言うらしい。

たいして意味はなく、英語の the みたいなもの。


 なるほど、そうなんですね。

<追記ここまで>

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