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クルセイダー作戦時のイギリス軍第22機甲旅団について(付:OCS『DAK-II』、BCS『Brazen Chariots』)

 北アフリカ戦線のイギリス軍の将軍について扱った『The Desert Generals』を読んでいってまして、クルセイダー作戦のところまで進んできたのですが、第22機甲旅団について話が割と出てきまして、よく分からないでいたのがちょっと調べて分かってきた面があったので、書いておこうと思います。





 とりあえずまず多くの資料において、クルセイダー作戦の時には英連邦軍の機甲師団は第7機甲師団1個のみで、その下に以下の機甲旅団がいたとされています。

 第4機甲旅団
 第7機甲旅団
 第22機甲旅団


 ところが、OCS『DAK-II』のカウンターシートを見てみても、第7機甲師団の中に第22機甲旅団が見つからない……。BCS『Brazen Chariots』には第7機甲師団の所属だということで入っているのに。

unit9471.jpg



 しょうがないので、VASSALで『DAK-II』のモジュールを起動してクルセイダー作戦シナリオのセットアップを見てみて、分かりました。第22機甲旅団は第1機甲師団所属になっている!(第22機甲旅団のARだけが緑色の○で囲まれているのは、訓練が終了するまでは未熟ユニットで、ARが-1されるということを表しています)

unit9472.jpg


 試しに『第2次大戦 イギリス機甲部隊』を見てみると、第22機甲旅団はイギリス本国で第1機甲師団に配属された状態から、1941年10月2日、第1機甲師団の先遣部隊として英本土からエジプトのデルタ地区に移動し、さらに11月8日に第7機甲師団に配属しなおされた、とありました(P56)。




 クルセイダー作戦は11月18日からなので、その時点では第7機甲師団所属だったということになると思われます。しかし後に、少なくとも1942年6月26~30日のマルサ・マトルーの戦いの時に第1機甲師団に配属されたようなので(その後また第7機甲師団に配属されたりもしているようですが)、OCSにおいてはずっと第1機甲師団所属だという扱いにされているようです。

 この方法だと、「複数ユニットフォーメーションに1SPで燃料を入れる」という面では損をするのですが、第1機甲師団の専用トラック付きでセットアップに登場するので、トラックの面ではえらい有利になりますね。


 あと、第22機甲旅団について『The Desert Generals』で複数回出てきたのが、これが「territorial troop」だという話で、これは常備軍とは違う「国防義勇軍」によって編成された部隊で、常備軍出身の兵士達よりは元々未熟であった、ということのようです。

 細かい経緯については、こう書かれていました。

 1941年夏までには、リビアのイタリア軍はロンメル将軍のアフリカ軍団によって強化され、イギリス軍に対して潮目が変わっていた。イギリス戦争内閣の国防委員会は、第22機甲旅団をできるだけ早く派遣することを決定した。この旅団は対侵攻の役割で訓練されており、到着時には砂漠での行軍などのために一定の準備が必要であることが認識されていた。新しいクルセイダー戦車もまた、砂漠の状況に合わせた改造が必要であった。しかし国防委員会は、同旅団が9月中旬までにエジプトに到着し、11月1日【元々のクルセイダー作戦の決行予定日】までに行動に移せるようになることを期待していた。結局、第22機甲旅団を乗せた護衛艦隊は8月15日に出航し、喜望峰を周回した後、10月2日にようやくエジプトに到着した【『The Desert Generals』によれば、下船が完了したのは10月14日?】。このため、第8軍の反攻作戦(クルセイダー作戦)の開始は11月中旬まで延期されなければならなかった。
英語版Wikipedia「22nd Armoured Brigade (United Kingdom)」



 『The Desert Generals』には、到着の遅れてしまった第22機甲旅団はエジプトに到着してからクルセイダー作戦までの4週間で訓練を完了させ、砂漠に慣れなければならなかった(そのための期間をひねり出すため、オーキンレックはクルセイダー作戦の開始を15日間遅らせた)……と書いてありますので、OCSで訓練が必要な緑色の○が付けられているわけですね(第4と第7機甲旅団は元々最初からエジプトにいた第7機甲師団の部隊であるので、ゲームが開始される時点で訓練が終わっているのです)。

 あるいはまた、この第22機甲旅団が到着して、訓練が終わるまではクルセイダー作戦を開始できなかったわけですから、当時のイギリス第8軍にとって非常に重要な部隊、戦力であったということですよね。

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DSSSM(松浦豊)

Author:DSSSM(松浦豊)
 ウォーゲームの中でも、OCS(Operational Combat Series)だけをひたすらプレイしたり、関係情報を集積したりしてます。また、ナポレオン時代のプロイセンと、あと若干イギリス軍関係を調べたり。自宅(尼崎会)でOCSを置きっぱなしプレイがメインになってますが、時々はゲームクラブのミドルアース大阪などに行ったりも。

 尼崎会では、OCSに興味のある方を常時募集しております。OCS初心者の方にも分かりやすい、やりやすいところからお教えいたします! 見学だけ等も大歓迎です。ブログのコメント等で、気軽にご連絡下さい(*^_^*)

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