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『Rommel's North Africa Campaign』豪、伊の評価

 『Rommel's North Africa Campaign』ですが、74ページまで読み進みました。色々面白いです。




 ロンメルの第1次攻勢のところを読んでいて「ええっ」と思ったのが、イギリス第2機甲師団がこの時壊滅した、という話で、普通の北アフリカマニアの方々からは「何言うてんねん」と怒られるかもしれませんが、私はこの件良く認識してませんでした……。

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 ↑『DAK2』のイギリス第2機甲師団。


 また、オーストラリア軍やイタリア軍に関する詳しい話が面白いです。P62辺りにあるオーストラリア軍関係の話をまとめますと、以下。

 ロンメルは41年夏に言った。「オーストラリア軍部隊の戦いはまったく見事であり、彼らの訓練度は我々より遙かに上だ(以下略)」

 ドイツ軍のBellerstedt少佐は言っている。「オーストラリア軍の兵士は疑いなく、ドイツ軍兵士よりも優れている。第一に個々人の武器の扱いがうまい。特に狙撃銃。第二に、地形のカムフラージュに優れている。第三に目がいい。第四に、あらゆる方法で我々を奇襲してくるんだ。」

 Schorm中尉は書いている。「我々の敵はイギリス人とオーストラリア人だ。彼らは攻撃には不慣れだが、度胸と強靱性を兼ね備えている。精力的で、苦痛に耐える根性を持っており、防御において素晴らしい。オーストラリア兵士は特に頑強な戦士達だ。」





 イタリア軍は悲喜こもごもです。ロンメルの第1次攻勢時にアリエテ戦車師団とトレント自動車化歩兵師団が送られてきて、特にアリエテの方はイタリア軍の中でも傑出した能力を持っていたEttore Baldassare将軍に指揮されていたのですが、トブルクへの第3波攻撃に参加して敗北。ロンメルはBaldassare将軍にイタリア軍戦車の不甲斐なさを怒り、翌日の再攻撃を指示。翌日、志願兵のみで4輌のM13と7輌のL3軽戦車(そもそもが絶望的な任務だと思われていた)が支援なしでオーストラリア軍に攻撃。ドイツ軍部隊がやっと到着した時にはイタリア軍部隊は退却中であり、むしろドイツ軍の対戦車砲がイタリア軍戦車2輌を破壊したとか。

 そもそもこの第1次トブルク攻撃の時には連携が不充分で(特にイタリア軍は、目標が何かも聞かされずに戦っていた)、またドイツ軍兵士達は「イギリス軍は弱い、もう陥落寸前だ!」と聞かされていたので、そういう面でもイタリア軍との連携は考慮されずに攻撃をしていて、結果うまくいかなかった……という感じだったようです。

 しかしその後のブレビティ作戦の時にはイタリア軍の戦闘能力は向上していて、ある時には近くのドイツ軍部隊が退却してしまっていたのにイタリアのベルサリエリ部隊(ちょっとしたエリート部隊?)がそれに気づかず、気づいた時にはイギリスのマチルダ戦車が近づいてきていて、しかしそれをベルサリエリ部隊が(7輌)撃破したとか。この強さというのは、この頃のイタリア軍が以前より訓練されており、優秀な将校を持つようになって団結心が高まり、またこれまでにいくらかの勝利(エル・メキリでの戦いなど)を手にしてきて誇りとなるものを経験していたからだとか。さらに言えば、彼らはドイツ軍をお手本にし始めてもいたし、またドイツ軍戦車とロンメルに信頼を置いていたからだ……ということです。ロンメルはある時こう言ったそうです。「ドイツ軍兵士は世界を驚かせた。しかし、ベルサリエリはドイツ軍兵士を驚かせた。」


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 ↑『DAK2』のベルサリエリ部隊。他にもいくつかあるのですが、とりあえず。



 またこの頃には「若きファシスト」(ヒトラー・ユーゲントのイタリア版)の2個大隊が北アフリカに送られてきていて、この少年達も活躍することになる……とか。この「若きファシスト」に関してはこの本で2ページほどのコラムもあり、まだ読んでいませんが楽しみです(この本はコラムがいっぱいあって、それも興味深くていいです)。

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 ↑『DAK2』の「若きファシスト」。

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『The Blitzkrieg Legend』中央、突破コース発見?

 本来ミドルアース大阪がある日なのですが、お休みしました。どうにも調子が悪く……。

 しかし夕方くらいからなんとか『The Blitzkrieg Legend』の中央シナリオをやってみようとしたところ、今まで気付いてなかったことを発見しました。

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 この中央シナリオでは、南半分のドイツ軍(第5、第7装甲師団が主体)はまっすぐ西に突っ切っていって電撃戦をしたいところなのですが、自由配置のベルギー1.Cavとフランス4.Cavは川越しで、および周辺唯一の村のマルシェ・アン・ファメンヌを守るこの配置(青い線です)しかないと思われ、そうするとこれを抜くのは難しい。

 周辺には一般補給を通すための降車可能ヘクス(鉄道線上の村以上)は写真の実線オレンジ色の○(サン・ヴィット、マルメディ、リエージュ、マルシェ・アン・ファメンヌ)しかなく、だとするとリエージュを抜くしかないのか……と思ってました(リエージュ周辺は要塞だらけなのです)。緑色の矢印です。


 ところが良く考えてみると、司令部をどこか前線の鉄道線上に移動させて、第2ターンの移動フェイズに戦闘モードにすれば、第2ターンの補給判定の際にはそこを、一般補給を通すための降車可能ヘクスにできるではないですか! そうか~、なんかそれができないと思い込んでました。

 そうすると、リエージュ南方の1.Cavの片割れを第5、第7装甲師団の全力で殴り、そこから補給路を通してしまおうと(オレンジ色の矢印)。とりあえず一つ司令部は置いておきましたが……。


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 1.Cavを首尾良くどけたあかつきには、予備モードにしておいた別の高性能の司令部を移動させてリエージュの南西におけば……。10移動力などというとてつもない補給範囲を誇るので、そのままミューズ川を越えてこの写真の範囲外まで補給線が引けてしまいます(オレンジ色の矢印)。ただし、緑色で描いた線の部分を防衛せねばなりませんが……。

 しかしこれがなんとかいけそうなら、リエージュを殴るよりはよほどスマートな「電撃戦」らしいものになりそうな気がします。


 あ、そういえば、前回書いていたオプションルールを採用してますので、ベルギー軍のアルデンヌ猟兵師団ユニットは全部DGになっています。しかし、『電撃戦という幻』を読んだ印象では、アルデンヌの森の中に展開して超足止め部隊となっている*.Cavも全部DG、いやいやDGでなくてもいいから「Cav部隊はドイツ軍プレイヤーが自由配置の枠内で自由に配置する。ただし、道路、鉄道上に置くこと」とでもして、支離滅裂な配置にさせてちょうどいいくらいだと思うのですが……。


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 その後ですが、あまり調子も良くないので司令部や補給の移動はまた後日にして今日は戦闘ユニットの移動だけで終わっておきました。


 今日の司令部の件もそうですが、以前書いていたTipsに修正を加えるべき点を何個か発見しているので、またそのうちご報告しようと思います。

『The Blitzkrieg Legend』ロッテルダム陥落!

 『The Blitzkrieg Legend』オランダシナリオのソロプレイ&作戦研究3回目、第2ターンです。

 第2ターンの第1プレイヤーですが、サイコロを振ってみたところ連合軍になりました。ってか、これで3回連続連合軍ではありますが……しかし、『The Blitzkrieg Legend』の5月10日から始まるシナリオ(キャンペーンも含む)は、第2ターンの第1プレイヤーはドイツ軍だということにした方がいいような気がします。

 これは『The Blitzkrieg Legend』のハウスオプション(ハウスと言っても、MMPの公式の)の一つには入っている選択肢なんですが……。同オプションを使用すると他に、ドイツ軍は(北方、中央、南方の)各戦域で5月10日ターンに歩兵師団1個と装甲師団1個の移動力を1.5倍にでき、ベルギー軍のアルデンヌ猟兵師団全6ユニットは混乱モードで配置され、ドイツ軍の特別作戦が柔軟におこなえるようになります。

 後ろ2つはそれほど強力でないと思いますが、前2者でドイツ軍はかなり楽になるでしょう。特に第1プレイヤーを自動的に取れるというのは、これをしないとダメの様な気さえします(なんとかなるかな……? と思って今まで色々試してきてみたのですが、とりあえず今のところダメっぽい気がします)。

 もちろんこのオプションを使用しないのもありだと思いますが、ドイツ軍がある程度以上突破できないとゲーム自体が(連合軍プレイヤーにとっても)面白くないとも思うので。


 ……と色々言い訳をしつつ、サイの目は無視して第1プレイヤーはドイツ軍ということに(おい(^_^;))。


 ドイツ軍の移動ですが、地上では河口に向かうと共に、ロッテルダム近郊に第22空輸歩兵師団を降ろしてみました(↓水色の矢印)。

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 第22空輸歩兵師団は、1ユニットは2-4-3ですがそれが9ユニットもあるので、総計戦力は18にもなります。これを第7空挺師団が確保していたロッテルダム空港(かどうか知らんけど)にJu52で運び(Ju52はそこで非活動状態に)、で半分の移動力で移動できるので、最初ロッテルダムの北側(4-2-2歩兵のいるヘクス)を攻撃しようかと思ったのですが思い直し、ドイツ軍主力がロッテルダムに到達するのを妨げているドルドレヒト(Dordrecht)の1-3-3ユニットをほぼ全力で殴ることにしました(絶対成功させるため+突破の結果が得られれば反転してロッテルダムをも殴れるかも……と)。1ユニットはロッテルダム北東に回して、観測ユニットにします。

 さて、第9装甲師団およびSS特務師団の進路を邪魔しているのが緑色の○で囲んだ要塞。1レベルの陣地で防御専用の2戦力を持ち、アクションレーティング3を持っています。ここ、最初はオーバーランで殴れるかと思ったのですが、ポルダーがあるから無理……(ドルドレヒトもポルダーがあって無理)。本当にオランダはポルダーと川が憎い地形です。これ故に、史実でもそうだったようにものすごい勢いで進む&空挺降下するのでなければならなかったんでしょうね。ゲームでも、オランダ軍にターンを渡さないうちにドイツ軍が進撃してしまうことが非常に重要だという気がしました(オランダ軍プレイヤーに何もやることがなくなっちゃいますが……)

 しょうがないので戦闘で殴りますが、第9装甲師団とSS特務師団の双方で21戦力にもなるので、突破の結果が期待でき、ドルドレヒトも抜いてそのままこのターン中にロッテルダムのうち1ヘクスは奪取できるのではないか……。

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 砲爆撃は、ロッテルダムとドルドレヒトに集中。

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 この砲爆撃はサイの目が走りまくり、ロッテルダムの南側のヘクスなどは爆撃で吹っ飛んでしまった(6,6,6の目だった)のですが、「これは良い目すぎる」ということで、DGということにしておきました(^_^;)

 その間の補給フェイズですが、ロッテルダムに前ターンに降りていた第7空挺師団の1個ユニットをチェックしたのですが、アクションレーティングが5で最も損耗しにくいにも関わらず、ここでもサイの目が走りすぎてまさかの損耗!(サイの目が大きい方が損耗するのです) ごめんよ……でも君の活躍があってこそここまで来られたから!

 ところがその次の第9装甲師団とSS特務師団による攻撃は、ほんちゃんの戦闘解決のサイの目が低く、戦闘自体は当然勝ったものの、突破モードになれるために必要なアクションレーティングが4以上という結果に! ……第9装甲師団は全部4以上なのですが、SS特務師団は全部3で、SS部隊は突破できないことに……。うーむ。まあしょうがない。

 ドルドレヒトでの戦闘もサイの目はそれほど良くなく、突破の結果自体が獲得出来ませんでした。


 ので、突破して続けてロッテルダムを殴れるのは第9装甲師団+編入してある3ユニットということになりますが……。

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 首尾良くロッテルダム北側の大都市ヘクスを攻略しました。



 で、続けて連合軍ターンで、これが終了すればサイコロ1個を振って4以上でオランダ降伏なので、できるだけの邪魔をしたいところではあります……。

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 ブレダ周辺ではフランス軍3ユニットが脆弱なドイツ軍砲兵スタックを殴ることにしましたが、戦闘結果は1ユニットを削るだけの結果に(それほど戦力差がないならば、OCSではステップ数さえあればどかなくてもいいので……)。

 ロッテルダム周辺で出来ることとしてはオランダ軍砲兵が第9装甲師団に砲撃をすることだけっぽく、やってみたのですが、サイの目8以上が必要なところで7が出てDGに出来ず……。しかし、DGにされる可能性は充分にあるということでもありますね。

 一応これ以上連合軍側にできることはなさそうで、試しにオランダ降伏のチェックでサイコロ振ってみたのですが3。降伏はなりませんでしたが、次のターンにはロッテルダムのもう1つのヘクスが落ちるのは確実と思われ、そうすると3以上で降伏……と思って試しに振ってみたら4が出て、一応史実通り5月14日ターン(第3ターン)の降伏が可能性が高そう、と思われたので、ここで終わっておきました


 しかし、ブログを書いている最中に気付いたのですが、第2ターンの第2プレイヤーが連合軍で、第3ターンの第1プレイヤーが連合軍である……という可能性もかなりあるので、連合軍プレイヤーは2ターン連続で阻止行動ができる可能性が充分ある。そうすると、どっちに転ぶかは分からない面もかなりありそうです。


 前回書いていた「スヘルトヘンボスを取らずに、損耗上等、内部備蓄消費で突っ走る」という作戦ですが、損耗上等+内部備蓄に関しては今回も後半そういう感じになったし、ありだとは思うのですが、ただ内部備蓄が2回までしか使用できない、ということから考えて、第1ターンにそれをやるのはよろしくないな……と思いました。第1ターンと第2ターンは補給を通し、第2ターンの突破フェイズの戦闘から内部備蓄を消費し始めるので丁度のタイミングだと思いました。ので、第1ターンからの突っ走り作戦はいいかな……と。


 まだ3回目ですが、今回で一応のめどは見えたかなという気がしたので、オランダシナリオは一旦終了して、次は中央シナリオ研究をしようかなと思います。

『The Blitzkrieg Legend』ぎりぎりスヘルトヘンボス……

 『The Blitzkrieg Legend』オランダシナリオ、できるだけ前のめりでやってみました。

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 とりあえず5個の空挺降下ユニットですが、スヘルトヘンボスからアイントホーフェンあたりも重視して、↑のように計画してみました……が。成功したのは2つだけ(T-T)

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 しかしまあ、重要なロッテルダム近郊とスヘルトヘンボス近郊に成功したのはよしとすべきなのでしょう。


 で、主力の進撃路なのですが……。

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 オランダ軍には可変配置のユニットが1つだけあり、前回はそれがアイントホーフェンに配置されたのですが、今回はもっと北西の方に配置されることになりました(緑色の矢印と円)。

 それで思考中に(だいぶ経ってから)気付いたこと。スヘルトヘンボスを抜くことに意識が集中していたのですが、アイントホーフェンへの配置がなくなったということは、南側の鉄道線を利用してスヘルトヘンボスを通る鉄道線は利用しない……という選択肢が取りやすくなった、ということでもあると。

 具体的には、青い○で囲った部隊を撃滅すれば、南側の鉄道線から補給を通すことができるのです。そーかー、可変配置如何で作戦を変えるのは、そりゃありはありだとは思っていたけど、具体的にはこんな風に効いてくるのだな……。

 しかししかしだがしかし。損得勘定をしてみると、南側の線路を通すためにはむしろ北側の線路を通すためよりも多くの戦闘をやらねばならず、そのためのSP消費がバカにならないと思われること。それに南側を通してもその鉄道線は湾曲してスヘルトヘンボス近くを通っており、その周辺を結局守らなければならないと思われること……などの理由から、「結局はスヘルトヘンボスを落とした方がよさそうな気がする……」と思い、そっちでいくことにしました(しかし、結構微妙だとは思います)。


 前回よりオーバーランを多用し、とりあえず一番上の黒い矢印の様にSS特務師団でマース川の線を抜き(ここで特別作戦を使用)、その後その下の黒い矢印の様にして第9装甲師団がスヘルトヘンボスの東側にとりつきました。ここから攻撃すると小河川越しとなり戦力が半減するので、できれば前回やろうとしていたように南西から殴りたいのですが、しかしどうしても補給線が届かない……! 一番短い矢印のようにオイルスコート(Oirschot)で止まれば補給チェックはやり過ごせるのですが、そうするとスヘルトヘンボスが殴れない……。補給チェック時にSPを消費するというのも、輸送ユニットが実質そこまで必要な分を運ぶこともできない。

 ので諦めて、東から殴ることにしました。しかし良く考えてみると、スヘルトヘンボスを占領したいだけなので、戦闘結果がDL1o1(防御側1ステップ損害+オプションが1)以上あれば良く、これはそれほどまでに難しいことではないことに気付く。それに、自軍の損害がかなり出ても別にいいのだ、という事にも考え至りました。進むことが最優先であって、無損害が目的ではない。


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 戦闘および突破フェイズの結果、↑の様になりました(これ以上第1ターンには動けません)。第9装甲師団には1損害が出ましたが、まあよしでしょう。

 しかしどうも、補給路を打通させるなら、第1ターンでブレダ辺りまで行くのは無理ではないか……と現状思われ……? いや、補給路を放っておいていいなら、そりゃもっと進めると思うのですが(補給チェックで最悪数ステップ失うのは覚悟しつつ、内部備蓄で走る……ということか……いや、でもそれはありかも? それはそれで一回やってみるべきですね(^_^;))。


 ところで、ここ数日「そういえば……」と気付き始めたこととして、2つのOCS特有のルールが「攻撃側に有利に働く」ものを、普通のウォーゲームの癖で忘れていて、その分攻撃側に不利にプレイしていたのではないかということが……(そもそも『The Blitzkrieg Legend』は攻撃側がえらい難しいゲームという気がしている中で!)。

 1つ目は、OCSの戦闘比は「あくまで四捨五入」であって、「防御側に有利な様に切り捨て」たりしない、ということ。つまり、もし11:2なら、四捨五入して6:1なわけです。が、これを癖が抜けずに切り捨てていた……ような気がします(^_^;)

 2つ目は、戦闘の防御側が(攻撃側に対して)使用できる地形は、ヘクスサイド地形かヘクス地形かを選ばなければならない、ということ。今回のスヘルトヘンボスの様に小河川(攻撃側戦力半減)+都市(装甲/機械化部隊の戦力半減)となっている場合、普通のウォーゲームならば装甲/機械化ユニットの戦力は半減させた上でさらに半減させなければなりません。が、OCSにおいてはヘクスサイド(小河川)か都市(ヘクス)のどちらかを選択しなければならないので、1/4ということにはならない……!(すいません。まったく完全にそうやってプレイしてました(T-T))

 このルールは、こういう小河川+都市の時に、防御側が「都市に籠もっていれば敵の装甲/機械化部隊は威力半減だぜ~。そして、小河川越しに敵は攻撃してきているのだから、さらに半減だぁ!」というのはなんかおかしい……(実際の戦争で川越えが焦点になってる時には、都市地形関係ないじゃん!)ということを再現しているのでしょう。ある意味素晴らしい! しかし忘れやすい!(T-T)


 2つ目はずっと間違えていたとして、1つ目はどれくらい間違えてやっていたか、あるいは正しくやっていたかも記憶曖昧なんですが、もうちょっと攻撃側が有利になるというのは朗報の様な気がします(他にも間違えて防御側有利にしてしまってるルールないかなぁ……)。


『The Blitzkrieg Legend』オランダ堅くなる

 『The Blitzkrieg Legend』、オランダシナリオの続きです。

 第2ターン第1プレイヤーとなった連合軍ですが、移動および補給切れチェックの結果、以下の様に……

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 アイントホーフェンにいた6-2部隊ですが、移動モードにすれば第9装甲師団の北西ボクステル(Boxtel)まで行けることが判明。他の包囲から逃れられなかったオランダ軍部隊はすべて補給切れで消滅したのですが……。



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 この後ドイツ軍側は、第9装甲師団(9.Pz)あるいはSS特務師団(SS-V)を主力としてスヘルトヘンボスの鉄道線を確保しつつ西進し、河口を抜いてロッテルダム近郊まで走らねばならないのですが……。

 こんなに阻止部隊だらけになってしまっては、全然無理な気が……1回のオーバーランで2SPずつ使って、しかもボクステルの部隊は2ステップ、スヘルトヘンボスの部隊は計4ステップですよ!(ステップ数は兵科記号の左側に黄色の●の中に記されています)。

 このまま続けてみる……というのもありはありなのですが、それよりも、「第1ターンのうちにスヘルトヘンボスをどうにかして陥落させ、できればロッテルダム近くの河口まで行ってしまう……というのが良いのでは無かろうか(たとえ第2ターン第1プレイヤーが連合軍になったとしても/ならなかったらなおのこと)」という気がしてきました。

 ので、再度セットアップし直して最初からやってみようと思います。

 これで次はこのシナリオの3度目のソロプレイ&作戦研究となりますが、5、6回は必要かと思ってますので、まだ半分来てないってことで(^_^;)

1944年の北方軍集団

 『The Blitzkrieg Legend』を少しずつソロプレイ&作戦研究していってはいるんですが、最近若干体調が悪く、思考力をフル動員する作戦研究はちょっときつい面があるので、何も思考せずにできることとして、同じOCSの『Baltic Gap』のユニットを切り始めることにしました。

 と、以前のエントリ「『激闘! ナルヴァ軍集団』のマップがすごい!」に書いたまま報告はしてませんでしたが、この号のコマンドマガジンも8/20くらいに日本橋のイエローサブマリンで買っておいてました。




 さらに。次号のGame Journal誌の付録ゲームとなる『激闘! レニングラード電撃戦』のリプレイを書くことになり、それで同ゲームのプレイに付き合うと共に史実も織り込んで書いていきまして、北方軍集団のダウガフピルスへの進撃辺りまでのことしかあまりよく分かっていなかったのですが、理解が深まりました。


 一方で上記『Baltic Gap』や『激闘! ナルヴァ軍集団』は同じ北方軍集団の話ですが、流れをほとんど全然理解しておらず、コマンドマガジンのヒストリカルノートや『ラスト・オブ・カンプフグルッペ』の『Baltic Gap』の時期を扱った記事を読んだりして理解に努めまして……。




 で、一つの試みとして、これらのマップを重ねてみよう、と。

 ただ『激闘! レニングラード電撃戦』はまだ発売されていないゲームですし、使用するわけにもいきません。ので、『BARBAROSSA:Army Group North』のマップを下地として、『激闘! ナルヴァ軍集団』、『Baltic Gap』、それに参考としてかなり面白いゲームと聞いているコマンドベストの『死闘! 北方軍集団』も重ねてみることにしました。

 出来たのが↓です。

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 レニングラードの南西にちょこんと小さくあるのが『激闘! ナルヴァ軍集団』(フルマップ1枚)、その下にある最も大きい四角の領域が『Baltic Gap』(フルマップ2枚)、さらにその真ん中下辺りにあるのが『死闘! 北方軍集団』(ハーフマップ1枚)です。

 これら3つのゲームは全部1944年の戦いを扱ったもので、1944年に入るまでは北方軍集団はずっと、レニングラードの近くに戦線をはっていたのが、1944年に入ってしばらくして、急激に戦線が移動することになりました。

 その戦線の移動に関しては、英語版Wikipediaの「Eastern_Front_(World_War_II)」の中の、「Soviet advances from 1 August 1943 to 31 December 1944」という地図がとりあえず参考になります。

 上記地図で、

 黄色が1943年12月1日までの戦線の動き
 オレンジ色が1944年4月30日までの戦線の動き
 紫色が1944年8月19日までの戦線の動き
 緑色が1944年12月1日までの戦線の動き

 です。

 『激闘! ナルヴァ軍集団』は1944年2月2日~4月25日までを扱っており、ソ連軍の大攻勢が半月ほどでレニングラード近郊からナルヴァの辺りまで達したのをドイツ軍が食い止め、ナルヴァ周辺、特にナルヴァ市の西で危険な戦いが続いたのを扱っている……(史実ではドイツ軍側がソ連軍の橋頭堡を撃破して小康状態を取り戻した)ということになります。

 この、ナルヴァ市の西での戦いは、もしそこが抜ければ第3装甲軍団が包囲されるという危ないもので、そこでのソ連軍の攻勢を撃退し続けたオットー・カリウスを扱ったのが宮崎駿氏の『泥まみれの虎』だったわけですね。




 この危なさは、英語版Wikipediaの「Battle_of_Narva_(1944)」の中の「Soviet map of the beginning of Estonian Operation, February – April 1944」という地図でも分かります。


 その後、1944年6月22日にはドイツ中央軍集団に対するソ連軍の大攻勢「バグラチオン作戦」が始まり、その結果としてソ連軍がリガ湾に到達し、北方軍集団の大部分が閉じ込められる事態に。これに対して何とか連絡路を確保する為に反撃をおこない、それに辛くも成功した……が、というのが、『Baltic Gap』(44年6月26日~11月2日)と『死闘! 北方軍集団』(時期分かりません)の扱う戦場になります。


 …………いやー、今回のこれでようやく、大まかなことが理解できた様な気がします。やはり地図でもって戦いの推移を理解するというのが、重要だと……。



空挺降下してみました

 『The Blitzkrieg Legend』ですが、前々エントリーのコメントのやりとりで「第9装甲師団がブレダどころか、その先の河口まで行ける……!」と書いていたのですが、良く考えてみるとフランス軍の配置を忘れていたので、ブレダで止まるのが普通の様な気がします(フランス軍は2ヘクス以内の自由配置ですが、まあ↓のように配置するでしょう……)。

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 そいでもって空挺降下に関してなんですが、「まあ第2ターンにやるのかな……?」と思って何も考えないでいたのですが、第2ターンの第1プレイヤーが連合軍側になる可能性が40%以上くらいあるのと、航空基地にパラシュート空挺した次のターンにグライダー師団をそこに航空輸送したいと思っているので、そうすると航空基地を取っておくのが絶対で、そこに連合軍ユニットがいると自動的に空挺部隊は除去になるので、やはり第1ターンに降ろすしかないか……? という考えに至りました(あるいは前々エントリーで書いていた動画の様に、連合軍が来そうにない場所に第2ターンに降ろすか)。


 降ろす場所ですが、ロッテルダム近郊にある航空基地とライデン近郊にある航空基地がとりあえず狙い目なのでしょうか……(両方、オランダ軍はユニットが置いてない)。ブレダとかの辺りに降ろすことも考えてはみたんですが、あまり効果がなさそうな気がするので、とりあえずロッテルダムとライデンへ。もうちょっと散らしてもいいような気がするのですが、サイの目が悪いと思うので、分厚めに。


 で、ライデンに2個、ロッテルダムに3個、空挺降下をしてみた(今までのエントリーで「全部で7個」と書いていたと思うのですが、5個の間違いでした(T_T))のですが、半分くらい吹っ飛ぶかなと思っていたら、ライデンで1個ユニットが失敗しただけで他は全部成功! こんなことなら散らしても良かったのでは……(^_^;


 って、以上のことは本来ならば第1ターンの移動フェイズにやっておかなければならないことですが、空挺降下した部隊もオランダ軍もどうせ動けないので、まあいいということで……。


 で、第2ターン。第1プレイヤーがどっちになるのかのサイ振り…………! 枢軸が8、連合が9で、連合軍が取りました。先日の愛知のプレイ会では「連合軍側が権利を取ったとしても、その後ドイツ軍の連続ターンになることを考えたら権利を行使しないのではないか」という話もあったのですが、一応連合軍が取ったという事にしてみます。

 そうすると、とりあえずはアイントホーフェン以東の補給切れをなんとかするか……。


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『Rommel's North Africa Campaign』再び

 以前のエントリー『戦闘技術の歴史4』と『Rommel's North Africa Campaign』で書いてました後者の本を(P20くらいまで読んだ後しばらく手にとってなかったのですが)再び読み進め始めてます。



 というのは、普段訳していく本として、1806年戦役について今一番知りたいので、R/Dさんに教えていただいていた『The Jena Campaign, 1806』という本を訳してパソコンに入力していっていたのですが……。



 この本、とにかく一文が長い! 何行にも渡って一文が続くのは当たり前で、コンマは入れてくれているのですが、それぞれのコンマの前後の関係性は私には判別しにくく、訳しにくい……。別に全然意味が分かる文も多々あり、新しい知見を得て「ほー!」と思う事もあるのですが、しかし訳出においてストレスがたまるのも事実。

 で、なんか英文和訳に疲れてきたので、もっと割と英文が分かりやすくて自分にとって非常に興味のある本であるこの『Rommel's North Africa Campaign』を(パソコンに入力することなく)読んでいこう、と。

 そしたら、実際英文もよほど分かりやすいですし、恐らく今まで日本語で手に入る北アフリカ本はほとんど読んでいるというのもこの本の理解において役立っているのでしょう(それに比べると1806年戦役は、そもそも手に入る日本語文献の数自体が比較にならないほど少なく、また概略に触れているに過ぎないので、詳細な洋書は未知の件ばっかりで、だから訳しにくいということがあると思います)。しかもそれでいて、「あー、それもう知ってるよ」という様な話はもちろんありつつも、今まで(たぶん)見た事のない観点からとか、指摘とかに溢れていて、読んでいて楽しい


 最近読んでみた本に、『英語教師のための第二言語習得論入門』というのがあって、かなり良かったんですが、この本で言われているのは、英語が出来るようになるためには「大量のインプットと、少量のアウトプットが必要」ということで、大量のインプットというのは、できればネイティブが触れるくらいの量であることが望ましいわけです(まあ無理なわけですけども、でもできれば)。




 私は「多読英語」ということは以前から思っていて、だからパソコン上に英文を和訳して入力……とやっていた面があるのですが、今回、結構勘違いしてたなぁと気付いたのは、もっともっと大量にインプット(つまり多読)しないとダメなんだな、と。で、その為には、別に訳しにくい本をパソコンで入力するのもいいけど、その他にもっと楽に訳せてパソコンに入力なしで、しかも非常に楽しみながら読んでいける本が絶対に必要だ、ということ。

 尤も、今までにそういう用途のつもりでナポレオニック関係の薄い体裁の本、



 ↑などを買ったりしていたんですが、しかしこれらは成功しなかった……。なんででしょう。未知の件が多いというのもあるでしょうし、それほどまでに興味があるというわけではなかったからでしょうか。


 あるいは、執筆者の書き方がうまいとか、観点が(私にとって)新しくてどんどん読む気にさせられるとか、そういう面も大きいかとも思われます。相性の問題?(そういう意味では、ミリタリー系の本でも、割と事実を淡々と書いている本は、私にとっては非常に読みづらく、日本語の本でですら苦痛を伴って読んでたりします。……単に私にとってのストライクゾーンが非常に狭いということかも……ゲームにおけるストライクゾーンもすごく狭いし!)


 とりあえず今日まででP52まで読み進んだんですが、色々面白いです。ここまでで一番面白かったのは、ロンメル伝説について、「ロンメルが超絶優秀だったわけじゃなくて、むしろイギリス連邦軍の質が(特にその指揮官の質が、オコンナー将軍が捕虜になった後は)低かったことが一つの要因であって、イギリス連邦軍側が、自分達の質の低いということを直視しようとせずに、自分達が負けているのはロンメルが超優秀だからだということにしたがったからだ」……という様な指摘でしょうか(P46)。

 あと、ロンメルの弱点についていくつか書かれていて、「陸海空共同作戦に関しての理解の薄さ」(P47)とあるのですが、『えっ。そもそも陸海空共同作戦ができるような部隊があったのか……?』と思ったのですが、どうなんでしょう。ただこの本の最後の戦闘序列のところには、陸海空共同作戦向けの?部隊として、例えば第3サン・マルコ大隊だとか、第778戦闘工兵上陸中隊?だとかというのがあったと載っています。

 それから同ページで、ロンメルは部隊を集中させない傾向があり、それによって、得られるはずであった勝利を失ったりもした……と書かれているのですが、私の印象は全く逆であったのでびっくりしました。このページにはその具体例は書いてないのですが、今後のページでそれに触れられているなら、ぜひ知りたいところです。

 あと、ロンメルはかっとなりやすくて、自軍の将校やイタリア軍との協調性に乏しかった、という様な指摘も。そこらへんは、前者は山崎雅弘さんの『ロンメル戦記』に、後者はパウル・カレルの『砂漠の狐』からもそういう印象を受けます……(^_^;)


 あとこの本で嬉しかったのは、私が自分のアイコンマークとして使っている、第902砲兵中隊(『砂漠の狐』の中で、「砂漠の結婚式」のエピソードの兵士が所属していた部隊なのです)のが戦闘序列に載っていて、いくらか詳しい事が書かれていたことです。それによると、

 902nd motorized heavy artillery battery
(three 170mm guns mounted on howitzer carriages)

 とあるので、3門の170mm砲を装備していた? ドイツ軍の170mm砲ってなんじゃらほいと思ってググってみると、これでしょうか?

 17cm K 18

 「17cm 砲 ドイツ」で検索すると大量のプラモデルがひっかかり、それによると「マッターホルン」という愛称?であったかのようですが……。

 ともかく、軍団司令部直轄の砲兵部隊に配備される重カノン砲で、射程距離が長かったようです。

 私がアイコンにしている『DAK2』のユニットでは、砲爆撃力が2! これは低い! 『The Blitzkrieg Legend』の砲兵ユニットは、26砲爆撃力(移動モードでは半減の13)が普通ですからね~。ゲーム上ではあくまでオッズ調整用として使われそうな……。

 しかし、射程距離は4で、これは確かに若干長い様な気がします。

 いいですね。こういう事が分かってくるのは非常に楽しい!

 とりあえず、読み進めていこうと思います。

『The Blitzkrieg Legend』オランダ第1ターン

 片付けるべき原稿などがようやく終わりまして、『The Blitzkrieg Legend』のオランダシナリオ(北方シナリオ)の練習ソロプレイにやっとかかれるようになりました(といいつつ、木曜日あたりから暑気あたりか体調が悪くて寝てたりしてあまりできず……)。

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 ↑かなり考えた末の移動フェイズ終了時です。

 最初はマップ南端沿いに、フェンロー(Venlo)からアイントホーフェン(Eindhoven)に抜けるルートを考えてちょっとやってみたんですが、フェンローにいる部隊はいいとしても他の部隊が3~6戦力と戦力が大きく、かつそれらすべてが川の向こうで守っているという点がきつく、「ムリダナ(・×・)」と諦めました。

 次にヘクス09.10の1戦力ユニットをオーバーランすることを考えたのですが、ここはポルダー地形で、仮に特別作戦で橋梁確保したとしてもオーバーランできない事に気付き、これもダメだなと。

 そうすると、ナイメーヘンを抜き、その南西のグラーヴェ(Grave)に特別作戦をやって橋梁確保して抜くという方法しかなさそうです。このシナリオにはヒップシュートできるJu87bが1ユニットしかなく、私のヒップシュートは(2d6で7以上で成功なのに)大体失敗して期待できないので、ナイメーヘンは歩兵で戦闘フェイズに殴ることにし、第9装甲師団は予備モードにしました(SS特務師団も予備にして、これで予備マーカーは全部使い切りました)。

 その他の戦闘としては、写真で灰色の○にしたところだけにしました。ナイメーヘンより南は「補給切れにすればよいのではないか」という考え方にすることにし、あとはユトレヒト方面のグレベラインへの牽制攻撃?のために2カ所で攻撃をかけることに。

 航空爆撃や砲兵射撃もうまくいき(というかうまくいきすぎてナイメーヘンのユニットが吹っ飛んだんですが、戦闘して突破モードを獲得したかったので、DGということにしておきましたが……吹っ飛びはDGだけにしてもよい、ということにしたらだめですかね~)、グラーヴェへの橋梁確保も「橋梁確保+守備部隊はDG」となりました。

 で、これは第9装甲師団でオーバーランするよりは後ろの方で予備モードになっていたSS特務師団に殴らせた方がいいわぁ、と思って殴らせたのですが……。

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 最初に振ったサイの目が防御側奇襲で大量シフトした上で戦闘解決の目も低く、守備部隊無傷でオーバーランが完全に頓挫。「いやこれはひどすぎるだろ。練習だからもう一度振り直しで……」と振ってみたら、ほぼ同じなひどい出目だったのですがほんの若干ましで、SS特務師団が退却して守備隊は飛びました。ううーん、やり直しはまあ、あまりひどい目でやってもしょうがないという意味もありつつも、しかし対プレイヤー戦においてはこういう事を覚悟しておかねばならないという事ですよねぇ……(さっきの目が良すぎて突破にできない、とかも)。

 グラーヴェから西へ延びる鉄道線を確保したいので、2ヘクス西にある4戦力ユニットへはさっきナイメーヘンを攻撃していた歩兵ユニットをあてます。

 で、続けて第9装甲師団がグラーヴェから南西に延びる道を走ってウェフヘル(Veghel)の3戦力ユニットをオーバーラン(ちなみにやはりヒップシュートは失敗。1ユニット損害)。で、この後の中期目標としてはスヘルトヘンボス('s-Hertogenbosch)の6戦力ユニットを南西から(つまり、川越しでもポルダーでもないカ所から)殴りたいのですが、この突破フェイズ中はそこまで戦闘補給が引けないので、その前段階目標として、第9装甲師団をオイルスコート(Oirschot)に入れて、アイントホーフェン以東のオランダ軍ユニットの補給切れを狙う……(なる……よなぁ……?)。

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 ただし第2ターンの第1プレイヤーを連合軍側が取ったとしたら、第9装甲師団や、途中に残してきたSS特務師団の一部ユニット(その下には3戦力機関銃部隊もあるのですが)はオランダ軍ユニットによって殴られる、あるいは補給封鎖される可能性があります。一応なんとかなるとは踏んでいるのですが……。


 サイの目を色々やり直したとはいえ、移動ターン思考中にはもっと短距離しか進めないと思っていたので、ここらへんまで行ける可能性があるという事が分かったという事は嬉しさを感じます。

 しかし、補給ポイントがですね……。最初マップ上に23SPあるのですが、第1ターン終了時に数えたら、(敵から奪った1Tを加えて)7SPしか残ってなかったんですが……。第2ターンにもう1SPが増援で来ますが、このシナリオの補給ポイントはそれで全部。残り8SPで、4ターンかかる(らしい)と見込まれるこのシナリオを戦えるのでしょうか? 絶対ムリな気が……(何か数え間違いでもして、二重払いとかしたんでしょうか……)。

 補給ポイントのことを考えると、ユトレヒト方面への攻勢なんか全然いらんという気もしてきました。南半分への攻勢も自重したのに、この補給ポイントの足り無さはなんだ……。


(その後再確認してみたところ、盤上には9SP残っていたものの、SP消費をカウントしてみると消費は10SP+3Tであったはずで、残り12SP+2Tであるべきはずだということが分かりました。やはり、試しに色々やっては取り消しやっているあいだに、二重払いしていたようです。)



 ところで、今回結構長期間かけて第1ターンの移動に悩んだのですが、その途中でこの北方シナリオの動画があるのを見つけました。



 あまりちゃんとは見てないのですが、この動画でもナイメーヘンから抜いていっているようです。しかし南半分にも攻勢をかけているので、補給が足りるのか……?

 あとこの動画の方はハーグとアムステルダムの間にまとめて空挺部隊を降下させてますね。そういう考え方があったのか! と思いましたが、どうなんでしょう? でも、てっきり空挺降下は第1ターンにやるべきかと思い込んでいたんですが、地上部隊の到達が第3ターンか第4ターンくらいになることを考えると第2ターンに空挺降下した方がよく、だとすると一度連合軍ターンが挟まれる可能性があるので、そうすっと空挺降下予定地点が連合軍によって取られてしまう可能性があるんですよね……ああーん、だとするとやっぱ第1ターンに空挺降下した方がいいのか……?

復活ワールドタンクミュージアム(ドイツ電撃戦)

 9月2日に発売された、復活したワールドタンクミュージアムを買ってきました。テーマはドイツ電撃戦で、Ⅰ号戦車、8トンハーフトラック、88mm砲です。

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 最初ヨドバシカメラに行って6箱ほど買ってきまして、これで塗装違いはともかく3種類はそろうだろうと思っていたのですが、まさかの5箱がⅠ号戦車……(T-T) 残り1箱が8トンハーフトラック(グレイ)でした。

 箱で買うのは売り切れで無理だったので、先日ミドルアース大阪があった時に、日本橋でシングル売りしている店に行って欲しいものだけを買ってきました。フランス戦としてグレイのもの、北アフリカ戦としてDAKブラウンが欲しく、「デュンケルゲルプ(2色迷彩)」というやつはパスしました。


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 Ⅰ号戦車はどういうものかほとんど知らなかったのですが、確かに小さいですね。右下のⅡ号戦車と比べると良く分かります。88mm砲は以前にもワールドタンクミュージアムで、盾付き、設置状態で出ていたのですが、それはそれでまあまあいいものの、やはり新しい分、また組み立て式である分、細かくて良いと思います。8トンハーフトラックと繋げられるのもいい! 今回一番欲しかったのは8トンハーフトラックでした。こういう、主要兵器でない縁の下の力持ちに興味があるんですよ。


 先日プラモ雑誌を立ち読みしてましたら、この復活ワールドタンクミュージアムは予定していた10万個があっという間にはけ、第2弾の発売が決定したそうです。第2弾のテーマは「自衛隊」だとか。10式戦車がそのラインナップの一つとして上げられていました。

 現用戦車には私はほとんど興味はないのですが、世の中的にはこのご時世、自衛隊ものを出してもらってそれに子供らも含めて興味を持ってもらえる方がよいのかもしれません。個人的には91式戦車橋(架橋戦車)とか出してもらえたら……と思うのですが、無理でしょうか(^_^;) でも、以前は興味なかったですけど、今だったら割と、何が出ても買うかも……。

 第2弾もどんどん売れて貰って、第3弾で今度こそイギリス戦車とかフランス戦車とかイタリア戦車とか期待したいです。



 あと、ずいぶん前に買ってきたものの組み立てずにずっといたハリケーンもこの機会に組み立ててみました。

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 機首部分の排気管とか、こういうのがあるのを組み立てたことはなかったような……?

 スピットファイアが、1/144のやつを持ってない様な気がするのですが、しかしフランス戦や北アフリカ戦ファンとしてはスピットファイアは(まったく出てこないわけではないけど)あまり関係がない様な気も……。でも、やっぱタイフーンやハリケーンより、スピットファイアの方が美しい機体である様な気もしますね。

ミドルで『The Blitzkrieg Legend』中央シナリオ

 ミドルアース大阪に行ってきました。

 『RED ARMY』や『九州三国志』がプレイされてました(どちらも3人プレイでした)。また、遠方からたかさわさんが来られてました!

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 私は『The Blitzkrieg Legend』の中央シナリオをソロプレイ。こかどさんがもし来られたら一緒にプレイする予定だったのですが、お仕事が入ったらしく、こかどさんは来られませんでした。

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 ↑中央シナリオのセットアップ終了時です。『The Blitzkrieg Legend』はフルマップの半分やオランダ部分だけのマップを使ってちゃんとしたシナリオが走るようになっているのがすごいと思います。

 中央シナリオは、真ん中あたりがベルギーのエバン・エマール要塞に対する戦いから、西進してジャンブルー・ギャップ(ジャンブルーという町のあたりに川が走ってなくて、そこが明らかな防衛上の弱点になっている)をどう突破するか、それから南部はアルデンヌの森の北部を第7装甲師団(ロンメル)と第5装甲師団がどう走るか、という辺りを扱っています。


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 ↑水色の「Koch」と書かれている特殊部隊ユニットの右側が、当時ベルギーの誇るエバン・エマール要塞です。その南の大河沿いにもいくつか要塞がありますが、エバン・エマール要塞はレベル4要塞の防御力6ですから、ある程度強力です。ただし史実通り、要塞には(ユニットになるほどの)部隊が置かれていません。

 『The Blitzkrieg Legend』では特殊作戦がいくつか実行可能で、このプレイではエバン・エマール要塞に隣接した時点でサイコロを振って、「戦闘フェイズ開始時に要塞陥落」の結果を得ました。ので、エバン・エマール要塞はスルーできるとして、その後どうするかが問題……。


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 第7装甲師団らの進撃路を考えてたんですが、気がついたこと。移動フェイズ後に来る補給フェイズで一般補給をユニットに通すことが必要なんですが、そのために必要な「鉄道線上の村」が、この辺にはサン・ヴィット、マルメディの他には、だいぶいった先のマルシェ・アン・ファメンヌしかない! その間に2つ3つ村があってくれたら、ものすごく補給が楽なのに……!! ということは、補給を通そうとすると、リエージュを取ってそこまでの補給を確保した上でその先へ進むか、あるいはリエージュには行かずに、一般補給が通せない場合には補給集積所から補給を通して強引にアルデンヌの森を突破するか……。

 さんざん悩んだのですが、愛知のゲーム会ではリエージュに向かっていたようだったのと、リエージュ近辺に要塞を潰すのが面倒だし、史実に近いプレイを試してみたいということで、マルシェ・アン・ファメンヌに第7装甲師団が向かい、その北を第5装甲師団が制圧するという方法を試してみることにしました。


 その結果……。

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 第5装甲師団の攻撃は、特殊部隊によって橋梁を確保していた(河川の効果無視)にもかかわらず、サイの目が最悪で失敗……。


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 第7装甲師団の攻撃は、フランス軍の2戦力ユニットを2個飛ばしある程度の戦果は収めたものの、「どかない方が良さそうだ」というフランス軍スタックをどかせることができずにストップ。

 しかも、これらの為に使用した補給が膨大になって、この方面に(輸送ユニットなどは全体の半分を回していたのですが)補給がほとんど残っていない……。

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 「あー、これはダメだな」と思いました(^_^;)

 で、得た教訓(今までもそういうこと言ってた様な気もしますが……)。

 森林丘陵で、3ユニット以上のようなスタックを殴っても、オッズも立たないし、敵は退却していいなら退却されるだけ、敵がステップロスしてでもその場に留まりたいならばそうされるだけで、ほとんど徒労に近い。

 1個装甲師団の1個の戦闘には、約2SP必要であることを踏まえて、もちろん燃料のことも考えて、補給を運ばなければならない。




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 エバン・エマール要塞の方ですが、アーヘンに15SPほどもあったので贅沢に砲兵を撃ちまくり、穴から突破した装甲師団がなるべく薄いスタックから殴りまくってみたのですが、その過程で気がついたこと&来られていた鉄人デグさんのアドバイスで気付いたこと。


 平地であれば装甲師団は恐ろしく戦闘力を高めて敵を殴ることができるが、それにしても多くの場合は移動モードであろうし、敵のハイスタックを(たとえそのスタックのいる場所が降車可能ヘクスであるなどで、自軍にとってぜひとも必要であっても)殴るのは、損害が多く敵は絶対にどかない様にしようと思えばできるのだから、良くない。

 一方で、独立部隊の1~2ユニットスタックなどはオーバーランなどでどんどん殴っていくこともできるが、それで敵を壊滅させていくというのも、戦闘のたびに大体2SPが必要であることを考えると非常に効率が悪い。

 それより目指すべきは包囲して敵を溶かすことであり、そのためには薄い場所を装甲師団で切り裂いて、歩兵師団を追随させて、包囲環を作るべきであるように思われる。とにかく、分厚い場所(スタック)に主力をぶつけるのはバカらしい。なるべく薄いところを狙い、そこに補給と歩兵を追随させる手立てを考えていく。

 このゲームは他の多くのゲームが「とにかく敵を(直接攻撃して)壊滅させれば有利になる」というものであるのと違い、直接攻撃はできるだけ弱いところのみにおこなって出来るだけ進み、敵を包囲して溶かすことによって勝利を目指すゲームなのだろう。というか実はそれこそが、電撃戦というもののあり方なのだ。




 なんか前も書いていたかの様な事を今回も教訓としている(つまり同じ間違いを繰り返している(^_^;))気もしますが、いやまあ、なんか進歩してる気がするのでいいんですよ!

 これで一応南方、北方、中央とやったので、これからそれぞれを5回ほども練習すれば……という風に思っております(^_^;)

SLGamer RE:再評価されるべきイタリア

 『SLGamer Re:informence vol.1"バルジ&エルアラメイン"』がさいたまオフラインさんから送られてきました。ありがとうございます~(情報はコチラ)。

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 今回私は何も作業してない(^_^;)のですが、過去に書いた記事3本と、ユニットやマップの作業をした付録ゲーム×2が、菅原さんのリファインのもと入っております。

 増刊号の今回は、本誌ではシールによる提供だったユニットが打ち抜きユニットになってますし、マップもでかいしきれいだし、もうそれだけでもオススメかと思います。しかしもうほとんど売り切れた?ようで……(再録だからということで部数は少なめにされてたのかも)。


 記事の方も、加筆などもあって情報量が増えて良いとも思ったのですが、いくらか誤字がありまして意味が取りにくいので、実はだいぶ以前も公開しようとは思いつつもめんどくさくて(おい)やってなかった、エル・アラメイン号の時に書いた記事「再評価されるべきイタリア そしてイタリア軍の悲劇」をここで公開しようと思います(許可はずいぶん前にいただいてまして、実はすでに「お試し記事」としてさいたまオフラインさんでも公開されてました)。

 今から掲載するのは私が送った元データで、本誌、あるいは増刊号の時の加筆はされてませんが、表現のミスをちょっと前に見つけたもの(さいたまオフラインさんにも報告済み)は修正してあります(具体的には「11人以上」という表現は間違いだと気付いて修正しました)。誤字の類はほとんどないと思います。


 実は以下の記事は、ニコニコ動画などに公開している動画からもリンクしてでもなるべく多くの人に読んでもらいたい内容を含んでいる……と思ったりもしたのですが、たぶんリンクとかはうざいかなと思って思いとどまってます(^_^;)

 動画でも、イタリア軍がバカにされるだけにはならない様にしたつもりですけども、「いやむしろ、イタリア人は凄かった!」と言われるべきだとも個人的には思う様になっております。



再評価されるべきイタリア、そしてイタリア軍の悲劇


■動画で見るイタリア軍の謎

 北アフリカ戦のウォーゲームをプレイしていると、イタリア軍の弱さに泣ける事が多々あります。戦闘力が低い(戦闘力0って駒とか!)、移動力が低い(これは砂漠では超致命的……)、おまけにイタリア軍が戦闘に投入できなくなる様なルールが存在したりとか、果ては驚愕のイタリア軍「パスタ」ルール(おい)ってのがあったりとか……。

 ちょうど『Axis Powers ヘタリア』が流行り始めた頃に、私自身もそこらへんの「ウォーゲームの中のイタリア軍の扱い」や「なぜイタリア軍は弱かったのか?」が気になって色々調べ、試行錯誤しながら動画を5、6本作ってニコニコ動画とYouTubeに投稿してみました。以下のものです。






















(他にネット上では、どなたかがまとめられた「イタリア軍はなぜ弱いのか?」というウェブページもあって参考になります)

 幸いにしていくらかご好評をいただいて、私自身もイタリア軍の弱さの謎がある程度分かった気になっていた……のですが、その後も5、6冊イタリア文化やムッソリーニ関連の本を読んでみると「うおお、そうなのか……!」とさらなる発見がありました。

 今回はそこらへんの事を書いてみようと思います。


■人生は何のためにあるのか?

 北アフリカに船でやってきたドイツ軍が上陸作業する時の様子を見てイタリア軍兵士達は驚いたというのですが、何に驚いたのかというと「うわっ、ドイツ兵のやつら……真面目に船からの積み降ろし作業をやってるぞ!」……って、いや、そんなの当たり前じゃん!!(^_^;)

 と、日本人の私は思ったのですが、こういうことはドイツ人や日本人にとっては「当たり前」であっても、イタリア人(あるいは他の多くの社会の人々)にとっては「当たり前」ではない、というか考えられない様な常識外の行動らしいのです。ドイツ人は真面目でルールに従う事に定評があります。一方日本人は勤勉で集団で事を行うのが得意な国民性でしょう。これは近代産業化には有利な特質であり、実際、ドイツと日本は大国グループの最後尾にも入らないところから始めて、1870年頃から1990年頃にかけて途中で戦争によって壊滅的な打撃を被りつつも、堂々の世界3位と2位の経済大国となりました(イタリアは7位あたり)。それは規格品生産に対する取り組みの勤勉さによるところが大だったでしょう。

 ところがイタリア人の感覚では、「規格品を作る? 生産性? 勤勉さ? ……それってそんなに大事なこと??? 人間にはもっと大事にすべきことがあるんじゃないの?」という事になります。日本では過労死がひところから問題となり、現在もまた違った意味での過重な労働実態などが広範に存在していますが、イタリア人は仕事よりも自分自身と家族や友人達との快活な、そして親愛なコミュニケーションにあふれる生活を大事にし、またイタリア社会ではそれが当たり前だと考えられ、そのための環境整備も広範におこなわれているという点で日本人から見れば「目から鱗」的な社会だとも言えます。

 近代産業化に取り込まれすぎると、人間は機械としての意味しか持たなくなってしまう。規格品を作る為に規格品的な人間を学校で作って、人間を交換可能な部品の様にして働かせる様な社会に、そんなに価値があるのだろうか? と。イタリア社会は近代の産業化社会に対し、その様なアンチテーゼを持った社会とも言えるでしょう。「近代社会の行き詰まり」という事も言われる昨今においては、むしろイタリア的な考え方こそに脚光が当てられるべきなのかもしれません。

 それに、「イタリア人は働かない」と言われたりするのですが、彼らは与えられた無機質な仕事に熱心になれないだけで、個人の創造性が活かせる仕事には大きな喜びを見いだし、その様な仕事には猛烈に打ち込みます。ですからイタリアには巨大でシステマティックな大企業というのは少なく、個人の裁量が活かしやすい小さい企業や工房が無数にあります。「イタリア兵は11人より多いと弱くなる」(つまりサッカーは強いが、それより人数が多くなるとむしろ弱くなる)というジョークがあり、それを信じられない事だと日本人は笑うのですが、彼らはそもそも大人数が同じような行動を取るべきだとされるようなシステムに向いていないのです(逆に日本人は個人の判断力や能力は非常に弱く、集団だと非常に強くなる感じ)。そして戦争というのはまさに、国家が数十万人規模で人間を規格的に集団で戦わせるシステムだったわけです。そのようなものにイタリア人が力を発揮できなかったのは、ある意味当然だったのでしょう。

 また、イタリア人は近くに住む家族や友人達だけでなく、遠いところに住む親族や知り合いのネットワークを非常に大事にし、その間での助け合いに日常的に奔走し、時には「命をかける」ほどの事もしばしばです(これは政府が信用できないからでもあるのですが……マフィアのファミリーなどもこの延長上にあります)。『Axis Powers ヘタリア』では、殺されそうになったイタリア兵がよく使う命乞いとして例えばアメリカ兵に対して「僕、ニューヨークに親戚がいるんだ」などというのがあることがネタにされており、「親戚がいるから何だという話」とコメントされています。日本人にとってもこういうセリフは「だから何なんだ」としか感じられないわけですが、イタリア人にとってはこれは重みのある言葉だと感じられるからこそ、実際に使われていたのでしょう(日本社会は真逆に、「現在所属している狭い範囲の人間関係」が極度に重視される社会で、非常に仲の良かった人も遠方に行ってしまうと関係が疎遠になる傾向が強い社会なのです)。


■貧乏国イタリア!

 一方、時代的な制約について考えてみれば、これまた笑い話ではない状況が浮かび上がってきます。20世紀前半のイタリアは本当に貧しく、飢えから逃れるために祖国を捨てて移民となる人達が後を絶ちませんでした(それは年間数十万人にも達したそうです)。そのためイタリアの植民地主義は「貧乏国植民主義」と呼ばれ、イタリア国民をなんとか食べさせるために必要に迫られて採られたものでした(この辺りの事情は当時の日本も同じです)。

 この様な時代の中で、国家全体の強さを強力なリーダーシップと暴力的行為によって成し遂げようとする「ファシズム」がこのイタリアから誕生し、その統領としてムッソリーニはアルバニアやエチオピアの征服に(なんとか)成功します。貧しいイタリア国民はこれに大喝采を送りました。

 ですが、予想に反してエチオピア侵略に対してイギリスなどが経済制裁を実行してきたため、イタリアはこれに対抗するためにドイツと結ぶ他に選択肢がなくなってしまいます。ところが同盟国となったドイツのヒトラーが着手した第二次世界大戦はムッソリーニにとってもイタリアにとっても(あるいはまた全世界の人々にとっても)予想外のものでした。そしてまた、イタリア軍の実情について軍上層部はムッソリーニに耳障りの良い報告をずっとしてきており、いよいよドイツの側に立って戦わねばならないという時になって、しぶしぶながら軍上層部が報告してきたイタリア軍の内実はムッソリーニを絶望の底に陥れました。

 実際上、それまでの戦争や経済制裁によって軍も経済も弱体化してしまっていたイタリアには戦争できる実力などこれっぽっちもなかったのですが、「いつでも戦争ができる用意と覚悟がある!」という事を振りかざしてきたファシズム的言説の手前、ムッソリーニには実際上退く選択肢はなかったのです。

 雄弁さで政権をとり、はったりで国家運営をして成功してきたムッソリーニは、今度もうまくいくという風に思い込もうとしました。ムッソリーニは次々とイタリア軍に攻勢を命じます。フランスへ、エジプトへ、ギリシアへ(ギリシアは親独の中立国でしたが、イタリアがずっと以前から征服を狙っていた土地だったのです)、そしてドイツ軍のソ連侵攻に付き合う形でロシアの地へ。ところがイタリア軍は連戦連敗。ムッソリーニは屈辱で胃潰瘍を悪化させ、嘔吐と激痛に苦しみ、牛乳と米しか食べられない様になっていきました。

 しかしもっとひどい目に合わざるを得なかったのは前線のイタリア兵達でした。戦う意味も感じられないままに独ソ戦に参加させられ(これはなんとかして軍事的栄光を得ようというムッソリーニの命令によるもので、イタリアの全閣僚は何とかこれを阻止しようとし、ヒトラーも当初断ろうとしたものを彼は突っぱねたのでした)て戦線を守っていたイタリア軍11万名は、1942年12月に突如としてソ連軍に蹂躙されます。この時一部のイタリア軍部隊はソ連軍の猛攻に耐え続けてドイツ軍司令部を驚嘆させましたが、普段から同盟軍(イタリア、ルーマニア、ハンガリーなど)兵士達をバカにしていたドイツ軍兵士達は退却の際にイタリア軍の乗用車や輸送車を取り上げ、乗っていたイタリア軍傷病兵を雪原に放り出して走り去っていったのです。イタリア兵達は破れた靴しか履けるものもなく、凍傷の足を引きずって500kmの道のりを捕虜になることを恐れおののきながら逃げるしかありませんでした。零下30度にも達するブリザードに吹きさらされたイタリア軍兵士達は将校から一兵卒に至るまで、ムッソリーニとドイツ軍に対して抜きがたい憎しみを抱きました。このイタリア兵の生き残り達は、祖国に帰り着いて復讐することだけを生き甲斐として生き延びたのです。


■イタリアの最大の敵はドイツ軍である

 相次ぐイタリア軍の敗報と、帰り着いた兵士達が語る軍の窮状、それに少しずつ悪化する経済状況の中でムッソリーニとその取り巻き達だけが富を肥やしていくのを見ていくうちに、多くのイタリア国民が自分達はムッソリーニとファシズムの美辞麗句に騙されていたのであることに気付き始めました。ムッソリーニがなんとか現状をより良く見せようとしたり、国民への圧力を強化したりするほどに、イタリア国民の反ファシズムの思いは広がり、敵国のロンドン放送を聞く人が増えていきました。1943年にはオリーブ油一びんを買うのに1ヶ月の給料では足りないほどに物価は高騰、全国の工場でストライキが発生し、イタリアの軍需産業を崩壊させかねないほどになりました。反ファシズム運動はイタリア国民全体に広がり、ファシスト幹部さえもがストライキに参加していたのです。

 連合軍がイタリア南部へ上陸を始めると、多くのイタリア軍部隊は戦闘前に武器を捨ててしまっていました。ドイツはこの様な状況の中、以前から企図していたイタリア占領計画の準備を完了。同時に、現実感を失い既に妄想の中に生きていたムッソリーニを巡ってイタリア閣僚の中で陰謀が展開し、ついに1943年7月25日、ムッソリーニは逮捕されます。これを見て翌26日にはドイツ軍がアルプスを越えてイタリアに進駐を始め、8月にはイタリアのほぼ全土を占領下に置きました。イタリアを素早く占領できるのではないかと考えていた連合軍はドイツ軍の抵抗に手こずります。ですが確実に、最も不幸な状態に置かれたのはイタリア国民でした。ファシズムを崩壊させれば平和が来ると思っていたのに、ドイツ軍の占領下で燃料や食料は徴発されてほとんど手に入らなくなり、そして連合軍による爆撃や空襲に耐えねばならなかったのです。

 イタリア軍とイタリア人による、ドイツ軍への抵抗活動が始まりました。今までの様にムッソリーニに命じられてではなく、今度は数多くのイタリア人達が自らの意志で、断固たる戦いを決意したのです。コルシカ島やバルカン半島ではパルチザンと共にイタリア軍兵士達がドイツ軍に抵抗活動を開始し、多くが戦死します。ギリシア領セファロニアではイタリア軍司令官がドイツへの降伏を決定したその晩のうちに将校達が部隊を掌握して兵と共にドイツ軍への抵抗を決意。しかし弾薬がなく、ドイツ軍は450人のイタリア将兵を処刑しました。

 イタリア本土でも、ドイツ軍への抵抗が始まりました。山岳地帯にイタリア軍兵士達がパルチザンとして集結し、イタリア中部では工場や砲台をイタリアの水兵や陸軍、それに労働者達が占拠し、数千のドイツ兵に損害を与えながら数日間持ちこたえました。ローマではイタリア軍のアリエテ師団がドイツ軍と白兵戦を演じます。抵抗運動は激しいものでしたが、強力なドイツ軍に対しては蟷螂の斧にも等しく、ただ勇気ある行動だけが支えとなっていました。例えばあるイタリア軍中尉はドイツ軍への抵抗のための地雷を敷設中にドイツ軍高級将校の一団がやってくるのを目にして、逮捕されるよりも自ら地雷を踏みつけることを選び、ドイツ軍将校団もろとも爆死しました。

 一方で北イタリアではドイツが、救出したムッソリーニを傀儡とする親ドイツファシスト国家であるイタリア社会共和国(RSI)を成立させます。その軍隊の中には、あくまでドイツ側に立って戦う事を続けたイタリア兵士達も多数いました。こうしてイタリアは、「イタリア人同士が血を流し合う」状況の中で、そして14歳~17歳などの10代の若者や女性達も巻き込んでの戦いを、さらに1年半続けざるを得ませんでした。パルチザンへのドイツ軍の報復は苛烈を極め、村人全員が - つまり赤ん坊も老人も、青年も少女も - 全員銃殺という事がまれではありませんでした。ローマ市では、パルチザンが仕掛けた爆弾でドイツ兵50人が死んだ時、ドイツ軍は報復のためにローマ市民から335人を連行し、時間をかけて一人ずつ射殺していきました。ですが、弾圧を強化すればするほど、パルチザンの反抗が激化するのは当然でした。

 1944年春からの連合軍の新攻勢によってイタリア中部までが解放されていく頃には、パルチザンは成長を遂げ、解放区で自由選挙をおこなうほどになっていました。ちなみにこのイタリア戦役ではアメリカ軍の中の日系二世部隊である第100大隊と第442連隊戦闘団が、米軍内の人種的偏見の中でドイツ軍と戦い、その輝かしい戦功によって高い評価を受けています。イタリアで日系二世部隊がパルチザン達の道案内を受けながらドイツ軍占領下から幾多の街を解放した事は、現地の人々から今なお、感謝され続けているのです。

 こうしてイタリアでは、老若男女が約10万人以上の犠牲者を出しながら自らの戦いを続けました。そして……1945年4月28日、ベルリンがソ連軍の攻撃を受け、北イタリアが連合軍によって解放されんとしている時期に、ムッソリーニはパルチザンに捕まり、処刑されます。その2日後にはヒトラーがベルリンで自殺し、5月9日にドイツは無条件降伏。ヨーロッパにおける戦争は終結しました。

 イタリアは「枢軸陣営に属しながら途中で裏切り、勝者の側についた」と揶揄されることがよくあります。私も「そーなのかー」と思ってました。しかし歴史の本をもっともっとと紐解いてみれば、イタリアが直面した運命の過酷さはドイツや日本以上のものがあり、かつイタリアのみが自分たちのファシズム政権を倒したのであり、またその後も自分達の運命を切り開く為に多くのイタリア人が自ら死地に赴いた……という事が分かってきました。特に戦争後半のパルチザンの戦いには涙を禁じ得ないものがあります。もっと多くの事が知りたいとも思うのですが、日本語で読める資料は乏しく、本当に詳しい事が知りたいならばイタリア語文献に手を出さなければならないのかもしれません……(絶対ムリです!)。

 もっとも、物事には様々な見方があり、上記の様な見方が絶対というわけでもないでしょう。しかしともかくも、この拙稿がいくらかのきっかけとなって、イタリア軍に関して「もっと知りたい」と思われる方が一人か二人でも出てきてくれたら、大変嬉しいと思います。





 最後に、主な参考文献も記しておきます。



 私が入手して読んだ中では最も詳しく、立場は客観~ややムッソリーニに辛め。ある意味詳しすぎてしんどい面もありますが、様々なことが知れるという意味では大いにオススメ。




 ムッソリーニを最大限評価する立場で書かれた評伝。ムッソリーニは今では酷評されることが多いので、ある意味「こういう見方もあるか!」と思わされますが、う~ん、ちょっと行きすぎているような気も……(^_^;)




 イタリア人の行動様式などはどういう考え方からのものなのかを述べた本で、私はこの本を読んで「むしろ日本やドイツの行動様式の方が、世界的に見れば相当変なものらしい」という事に気付かされました(その後、最近も日本ホメの本や中韓分析本を読んだりしているのですが、「家族をとにかく大事にする(そして政府は信じない、ってか信じられない)」というのは世界的に見れば普通だ、という思いは増強されつつあります)。尤も、私はイタリア人の様にはなれないと思いますが……しかし、その教育システムは羨ましいなぁと思いました。




 イタリア在住の日本人女性による、イタリア人の天使の様な面と悪魔の様な面を悲喜こもごもに描いたエッセイ。イタリア人女性がなべて、家を毎日掃除してものすごくキレイだとか、色白の女性は気持ち悪いと見られるとか、マザコン過ぎて母が亡くなって仕事がまったくできなくなった中年男性の話とか、えらい記憶に残ってます(^_^;)

GJ友の会行ってきました(13年9月1日)

 GameJournal友の会に行ってきました。

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 『激闘!』シリーズの北方軍集団もの、SSロンメルなんかがプレイされてました。前回に引き続き富山からの方も来られて、SSロンメルは3人でプレイされていたみたいです(どういう区割りだったのかが気になる……)。

 最近、翻訳や記事を書かねばならなくなり、私自身はやりたいウォーゲームは出来ていません。家に『The Blitzkrieg Legend』のオランダシナリオはセットアップしてあるのですが、放置状態です(T-T)

 しかし福岡の天神にバイトで行ったりした時に、同人誌の店で戦車関係の同人誌を買ったりしてきました。こういうのがどんどん増えて欲しいです。内容も、私的には「へぇ~」というようなものが多くて、充実していると思います。

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 天神というところは初めて行ったんですが、日本橋オタロードの様にあからさまにではないけども、同人関係の店が集中していて、なかなか面白かったです。が、バイトで行った次の週には豪雨で冠水していたらしいです(その日は私も別件バイトで冠水でエライ目に……)。
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DSSSM(松浦豊)

Author:DSSSM(松浦豊)
 ウォーゲームの中でも、OCS(Operational Combat Series)だけをひたすらプレイしたり、関係情報を集積したりしてます。また、ナポレオン時代のプロイセンと、あと若干イギリス軍関係を調べたり。自宅(尼崎会)でOCSを置きっぱなしプレイがメインになってますが、時々はゲームクラブのミドルアース大阪などに行ったりも。

 尼崎会では、OCSに興味のある方を常時募集しております。OCS初心者の方にも分かりやすい、やりやすいところからお教えいたします! 見学だけ等も大歓迎です。ブログのコメント等で、気軽にご連絡下さい(*^_^*)

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