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ナポレオン関連本3冊、他

 ナポレオン関連本をさらに3冊買いました。

 1冊は、先日「OSGのスペシャルスタディシリーズを買ってみました」の中で書いてました、イエナ・アウエルシュタットの戦いを扱ったNR.5です。

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 ぽんにゃんさんとのやりとりでは、「ボードウォークで買う」と書いていたのですが、その後セカイモンで見ていたらこの巻だけがあり、送料込みだとほんの少し高かったのですが『安値を探して時間をかけてしまう色々苦労するよりは、今注文してしまえ~』と思って注文したのでした。

 内容としては、以下の通りで、さすがに充実しています。

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 イエナ・アウエルシュタットの戦いと、その後ベルリンまでの進撃がほぼ等量の配分になってます。

 尤も、これを読むよりは先に、『1806』のヒストリカルノートを訳すべきでしょうけども……。


 その他に買ったのは、以下のものです(『~従軍記』の方に写真がなかったので、別貼りで)。



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「ナポレオニック関係で、日本語で読めるものは読んでしまおう」と思いまして……(尤も、チャンドラーの『ナポレオン戦争』は高いので、敬遠してあります)。私が買った時は、『ナポレオン戦線従軍記』は1円、『ナポレオンに選ばれた男たち』は2円で、非常に安かったというのもあります。

 実は『ナポレオン戦線従軍記』は昔持っていたのですが、大量に本を処分しまくっていた時分に処分してしまってました……orz。ただ、以前持っていた時には知識が薄っぺらだったので(今も知識はまだまだですが)読んでも良く分からなかったと思うのですが、今回読んでみて色々面白かったです。

 とりあえず興味深かったのは、(ナポレオンがまだ第一執政だった頃に)ルフェーブル師団長(後の元帥)の奥さんに出会って色々やりとりして「こいつは(ピー)だな」と言っているあたりとか、バイエルン国王に会ったりとか、結構当時の有名人と会っていること。

 また、筆者はアウステルリッツやイエナ会戦そのものには参加してないんですが、その前哨戦でかなり活躍した師団(デュポン師団)に所属していて、そこらへんの経緯が興味深い(会戦以外の戦いについて詳しいのが面白いなと)のと、まさに今回買ったNR.5からNR.2にかけて、また私が今訳す仕事をもらってる1806年~1807年のプルツスク~アイラウ~フリートラント戦役にベルナドット軍団の隷下として参加していて、ベルナドットを褒め称えているところが非常に興味を引きました。

 筆者はスペイン戦役に参加させられる辺りから、「ナポレオンの一族をスペイン王にするためにフランス人が戦わなければならないとは!」と(他の兵士達もそう思っていた様ですが)ナポレオンに疑問を持ち、スペイン戦役では活躍したものの王政復古ではルイ18世に忠誠を誓った側となりました。ナポレオニッカーとしては、ナポレオン側に立った人間をこそ愛でる雰囲気?がありますが、実際のところ後半のナポレオンは良くない面が多いので、こういう生き方を選択した筆者に共感する部分も多分にあります


 もう一冊の『ナポレオンに選ばれた男たち』の方は、色々と作品を出されている藤本ひとみさんのもので、出版された当時この本の事を知ってはいたのですが、どーもなんか地雷っぽい気がして手を出さないでいたのでした。それでまた、Amazonの書評でもあまり評判が良くない……(藤本ひとみさんのナポレオン本伝の方なんかは、もうまったく救い難い評であります……)。

 しかし、↓は私は読んでみてかなり良かったので、まあ2円(+送料250円)なので良かろうと。



 届いてみて、とりあえずある程度以上知っているダヴー、グルーシー、ネイ、それにベルナドット辺りを読んでみたのですが……。これはいいですよ!!

 まず書評で指摘されていた「歴史的事実に関する誤りが許容範囲を超えて頻出し」に関してですが、私が読んでいた感じではそこまでとは思いませんでした(尤も、私の知識が薄いのも確かなんですが)。私が良く知っていると言えるのはワーテルロー関連と、あと↓で読んでいるマレンゴの戦い辺りですが、



 ワーテルロー関連では、プロイセン軍の軍団長Pirch(ピルヒ)を「ピクル」と書いてあったのが気になったくらいで、別に間違いがあるとは思いませんでした。マレンゴ関係では、ドゥゼーの死を「即死」と書いてありましたが、前掲書では「即死と言われていたりするが、色々調べてみるとどのように死んだかは謎」という感じ。しかしそんなに詳しく扱う本ではないのですから、ある程度適当に書くのは当然でしょう。

 塩野七生さんなんかでも、たとえばある戦いについてリーウィウスが2000の損害、ポリュビウスが3000の損害、と書いてある様なのを「2500の損害」と書いてあったりして、その扱い方に「へぇぇ」と思った記憶があるんですが、詳しく検証する本はそれはそれで非常に面白いけども、ぱぱっと書いていって「印象と記憶に残る本」を書くためには事実の検証は適当にしておいた方がいいという面がある。

 また、小説寄りの作家さんにはよくあることですけども、会話文を創作しまくっている事は確実。また、人物像を、自分なりの理解でかなり単純にして記述していっていると思いました(というのはたとえば、ネイの人物像について今まで読んだものが、かなり複雑で分からない事が多いとしているのに対し、藤本ひとみさんはすぱっと「こうだ!」と言い切ってしまう)。ただこれも、司馬遼太郎さんの作品なんかでもそうでしょう。

 結果として、ナポレオンの26元帥のうちの著名で興味深いマルモン、ベルナドット、スルト、ネイ、ランヌ、ベルティエ、ポニアトフスキー、ダヴー、グルーシー、ミュラについて、各25ページほどで非常に分かりやすく興味を持って読了出来る量にまとめてあると思いました(尤も、この順番はどうか、とも思いますが(^_^;)。

 ナポレオンの元帥達は数が多くてごちゃごちゃし、『ナポレオンの元帥たち』(電子書籍の販売が終了していた! ガーン(T_T))などでも、興味深いけど、「えーと、誰が誰だっけ?」という風になりがちなのが、非常にすっきりと理解出来るのが非常なる美点だと。



 正直、ほとんど期待してなかったんですが、これは買いだと思いましたね~。ベルナドットに関してなんかは、『ナポレオン戦線従軍記』を読んだ上で『ナポレオンに選ばれた男たち』のベルナドットの項を読むと、「なるほど~、ベルナドットは今まで色々読んだ本の中で言われていた様な悪いやつじゃなくて、むしろいいヤツなんだな!? ナポレオン的な、損害を気にせず速攻で行くとかが性に合わなかったという面が大きくて……」とか思いました。

 もちろん、すでにナポレオン麾下の元帥達について一家言あるような人は読んではいけないのでしょうけども、元帥達についての入門本的なものが読みたい向きについては、これは文句なくベストの本であると思いました。


 あと、韓流ものの本を探しに行きたいという母親に親孝行すべく連れて行った古本屋で、以下の本を見つけ買ってきました。



 あと、『丸』の平成7年6月別冊の『第二次世界大戦 ヨーロッパかく戦えり』とか。

 歴史群像は、奉天会戦はちょっと興味あるなーと思ってぱらぱら見てみたら、カラーページに有坂純さんの(ナポレオンの)「エルバ島からの帰還」という記事が。

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 ↑の『The Emperor Returns』にも使われている絵の説明がありまして、ナポレオンの後ろで三色旗を掲げているのがカンブロンヌ、その右前方がドルーオ(大陸軍の聖者!)だと思われるとの事でした。おおお~。

 記事も結構面白く、ナポレオンが賭けに出ざるを得なかったのは、約束されていた年金をルイ18世の政府が全く出さず、連れてきていた親衛隊の維持費を考えると財政破綻するのが全く明らかでどうにもならなかったからだ、というのと、ナポレオンがワーテルロー戦役で勝っていたとしても、その後の連合軍の攻撃に勝って政権を維持するのは全くあり得なかったろうという見通しなどが興味深かったです。

 後者は私もそう思うのですが、今まで読んだ英文の本なんかだと、ワーテルロー戦役で勝てば、連合国に対してかなりなんとかなった……という様なのを読んだ事がありまして、そこらへんどうなんだろうな、と……。

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プロフィール

DSSSM(松浦豊)

Author:DSSSM(松浦豊)
 ウォーゲームの中でも、OCS(Operational Combat Series)だけをひたすらプレイしたり、関係情報を集積したりしてます。また、ナポレオン時代のプロイセンと、あと若干イギリス軍関係を調べたり。自宅(尼崎会)でOCSを置きっぱなしプレイがメインになってますが、時々はゲームクラブのミドルアース大阪などに行ったりも。

 尼崎会では、OCSに興味のある方を常時募集しております。OCS初心者の方にも分かりやすい、やりやすいところからお教えいたします! 見学だけ等も大歓迎です。ブログのコメント等で、気軽にご連絡下さい(*^_^*)

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